第27話─河川敷─ ページ28
兄貴に少し外で話そうと云われるものだから、少し怖い。だけど、拒否する訳にも行かず、こっそり抜け出して、川の近くの河川敷に来た。
「真逆、入水って云わないよね?なァ、前みたいに突き落として心中なんてこと!!」
太宰「違う、此処なら川の音で会話は消される、それに此処で話していれば私の事だ、不自然なことは無い、」
「で、何が訊きたい?」
河川敷に腰を下ろして、二人で肩を並べて話す。目の前には綺麗な川が流れてる。
しばらく沈黙が続いて、暫くすると、兄から云われた。
太宰「私を探偵社から抜こうとしてるんでしょ?」
急にそんなこと云われて、私は戸惑った。真逆そこから云われるとは──。
「何で?」
太宰「前にも森さんに云われてたから、戻らないかって、飽きないね〜森さんも──それと、人数が減りつつある。昔の私は冷酷だった、この私を恐れる人は多かった」
「だからってポートマフィアよ?兄さんの力なんて必要ないとおもう、」
太宰「いや、だって現に探偵社に
「誰?」
太宰「君だよ」
私を見ながら云った。その時の兄の目は冷たく、まるで敵対意識が滲んで出ていた。私は馬鹿馬鹿しくて嗤ってやった。
「あはは、私が間諜ね、ふぅん、なら私を殺すの?」
太宰「其のつもりは無い」
「訴える?」
太宰「それもしない」
「じゃあ何で?」
太宰「私はたった一人の身内を犯罪者扱いするほど冷酷ではないのでね」
「マフィアだった貴方が云うか、」
太宰「取り敢えず、早く此方に来ないと君はどうなるか分からないんだよ?」
「私は良いよ、兄さんと同じく死にたがりなもんで」
太宰「私が死にたがりっ、はぁ、確かに死にたがりだが、今は違う、私の娯楽が入水なのだよ」
「自 殺じゃねーか!」
矛盾してんじゃん!心の中で叫びながら、ガルルと兄に吠えてやる。だけど、兄は何も云わず知らんふりして前の川を眺めていた。私は其の儘川を眺めていた。
太宰「まだやってるのかい?腕のヤツ」
「あなたの言葉で返すならこれが娯楽なもので」
太宰「娯楽ね、でも、躰に傷を付けるのは私は反対だ」
「私は私なりに生きてるので御心配なく」
太宰「貧血とか、平気かい?」
「これで貧血にはならないし!」
太宰「良いかい、君の場合は結構な出血をするはずだ、其れに、ご飯だって食べてないでしょ?」
「だって、吐いちゃうんだもん」
74人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
うり太郎(プロフ) - まだ設定しか読んでいないのですが、純粋に異能力多すぎでは・・・?ただ思っただけなので、特に気に止めて頂かなくて結構です。 (2021年11月14日 21時) (レス) @page1 id: ccbe99882f (このIDを非表示/違反報告)
華紅薇(プロフ) - ともさん» ともさん!!コメントありがとうございます!一気に読んでくださったんですか!ありがとうございます(*^^*) (2021年9月6日 18時) (レス) id: b469182880 (このIDを非表示/違反報告)
とも - おもしろくて一気に読みました!更新楽しみにしてます!! (2021年9月6日 0時) (レス) id: 17c26d4027 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:魚Aya | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/maasasr/
作成日時:2021年8月14日 0時