Episode9 【SHO side】 ページ9
今日はグループ全員でアイドル雑誌の撮影日。
複数誌の撮影をまとめて行う為、丸１日かけてスタジオに缶詰めになる。
「お疲れ〜」
楽屋に入ると、俺以外のメンバーがすでにスタンバイしていた。
「紫耀おはよう」
中央のテーブルにいた廉がそう言って右手を挙げたので、通りざまにハイタッチをした。
「あ！Aさん！ちょっとこれ見て見て！！」
俺の後に楽屋に入ってきたマネージャーを岸くんが呼び寄せる。
「ん？何？」
彼女は岸くんに駆け寄ると、スマホを覗き込んだ。
どうやら動画サイトを観てるらしい。
「あの２人最近動画サイトで子犬とか子猫の動画見て盛り上がってるみたいやで」
俺の視線に気づいたのか、横から廉がそう言った。
「へぇ。ま、俺には関係ないけど」
そう返事したものの、俺は２人から視線を外せなかった。
(俺にはいつも口うるさく怒ったり文句言ったりするくせに、岸くんといる時は楽しそうな顔するんやな)
そう思って、ふと我に返る。
(何であの人が岸くんに笑いかけてると俺がイライラすんだよ)
俺は頭を左右に振り思考を停止させて、２人から視線を逸らした。
「紫耀！一緒に飯行かへん？」
撮影の後、廉に声をかけられた。
「おう、いいね。行こう！」
最近撮影でバタバタしていてゆっくり飯に行けてなかったから、久しぶりだ。
「じゃあ、そういうわけなんで今日は送ってもらわなくて大丈夫」
隣にいたマネージャーに声をかけると、彼女は「そう。分かりました」と言った。
「あ！ちょっと待って」
楽屋を出ようとした彼女を引き留める。
「言っとくけど合い鍵で部屋に入ってくんの、認めたわけじゃねぇから。明日からは今まで通りマンションの駐車場で待ってろよ」
「あなたがちゃんと起きられたらね」
「起きるよ。起きるから入ってくんなよ！俺には俺のプライバシーっていうのがあるんだから」
「はいはい。プライバシーだなんて、ちゃんと１人で起きられる大人になってから言ってもらいたいけどね〜」
マネージャーはそう言いながら楽屋を後にする。
「何だよあれ。俺はちゃんと大人だっつーの。マジで失礼」
憤慨する俺の肩を廉が笑いながらポンッと叩いた。
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さや(プロフ) - chihiropooh1123さん» コメントありがとうございます！嬉しいです！ 頑張って続き書きます！！ (2018年6月11日 0時) (
レス) id: d50237b6e9 (このIDを非表示/違反報告)
chihiropooh1123(プロフ) - 凄く楽しませて貰ってます。次回話楽しみにしてます。 (2018年6月10日 15時) (レス) id: 016550d6cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：SaYaKa | 作成日時：2018年6月2日 2時
