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一年前は筋肉すらそれほどついてなかった華奢な身体。
ここまで力が入るようになったかと宮舘は関心する。
「ラウール、俺たちは話し合わないと、」
末っ子の成長をしみじみと感じながらも、相方に対する歯がゆい思いは消えることない。
「別んとこでやって！」
甲高い超音波のような声が廊下中に反響。
「お前がいないと涼太のことフルボッコにしそう」
物騒な。
二人同時に阿部のところに送られて、彼が一人楽しげに手当やら、手術やらする様子なんぞ見たくない。
「僕もうヤダ！！」
「ちょお、うるさいでラウール」
気配なく現れた聞き馴染みのある関西弁。
「うわっ、！」
見た目は陽気な関西人の兄ちゃんでも、列記とした吹雪組の幹部の一員なのだ。
「なんで三人して電話出ぇへんのや、探したで！」
スマホをブンブンと振りながら、手を出す寸前くらいの雰囲気の百合組に躊躇なく話しかけた。
「康二くん急に隣に立たないでよ！」
「なんやぁー、ラウ〜キュンキュンしたんかぁー？」
「してないし自惚れ」
向井に接するラウールは毒舌にさらに磨きがかかる。
それすらに愛を感じている向井。
「もぉ、素直やないんやからぁ。ラウは俺の事をもうちょっとなぁ、……あっ
せや、こんなこと言うために探しに来たんやないんやった」
向井の冷静な声に殺気立っていた二人も落ち着きを取り戻した。
「幹部臨時召集や。はよ、照兄の部屋に集まり」
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「トラブル？」
「まぁちょおっと、厄介なトラブルになっちゃってねぇ」
聞き返した宮舘に軽薄な笑みを浮かべて答える儚さを纏った男。胡散臭そうなその雰囲気が怪しさを増している。
吹雪組一食えない男、若頭 深澤辰哉。
厳かな空気が場を支配しているにも関わらず、深澤の声はどこか楽しげだ。
「トラブルを処理してほしいんですよー、みんなには」
「ふっかさん、状況説明が必要やわ。あと、全員居らんけどいいん？」
緩さを断ち切るように、向井が口を挟む。
9人いる幹部のうち、3名の姿が見当たらない。
「いいのいいのー、阿部ちゃんは地下でお嬢と一緒でしょ？目黒は居てもいなくても変わんないし、佐久間はインパクの方行っちゃってるから後で説明ねーー」
左耳に金の輪っかを揺らして言う。
「深澤、俺が話す」
「はいはい、岩本さんどーぞ」
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霞(プロフ) - takkimakkiさん» 嬉しいコメントありがとうございます！これからも素敵な百合組お届けできるように頑張ります！ (2023年1月2日 23時) (
レス) id: 15ecf1a3d4 (このIDを非表示/違反報告)
霞(プロフ) - まなみんさん» コメントありがとうございます！励みになります( ¨̮ ) (2023年1月2日 23時) (レス) @page30 id: 15ecf1a3d4 (このIDを非表示/違反報告)
takkimakki(プロフ) - すごく好きなお話です。ころからも楽しみにしています！！百合組、素敵です。 (2022年12月29日 10時) (レス) @page34 id: ff744b84c3 (このIDを非表示/違反報告)
まなみん(プロフ) - 続きが気になります！無理せず更新頑張って下さい！ (2022年12月11日 8時) (レス) id: 5b5d40fc7f (このIDを非表示/違反報告)
霞(プロフ) - 雪姫さん» ありがとうございます！マイペースですが、更新頑張ります。 (2022年12月5日 0時) (レス) id: 15ecf1a3d4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：霞 | 作成日時：2022年11月30日 1時
