待ち焦がれた招待状 ページ7
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「
大釜をかき混ぜながら、成功のサインを見ると、嬉しそうににこにこ笑うA。
使い魔である黒猫、
ではなく、ニーズルのイアンがAを褒めるように足元に擦り寄る。
ここに来て約1年が経とうとしている。
連れてきたのはどうやら間違いではなかったようね。
ブラック家の恥晒しだと除け者にされていた私のことを、師匠と呼び慕ってくれる。
この子だけは危険な目に合わせてはいけない。
「ねぇ、見てた？」
Aとイアンが疑いの目を向ける。
「ええ、勿論。愛称は飲み込みが早くて助かるわ。ホグワーツでも、優秀な成績を修められそうね。」
大釜の火を消し、杖を振って後始末をすると、庭の腰掛け椅子に座ってから、Aは質問した。
「ねぇ、フィガロはどこの寮だったの？」
膝の上にイアンを乗せ、毛並みを撫でながら聞く。
「もうあの本を読み切ったの？」
呆れたように聞く。
なかなか外出できないため、家の壁が埋まるほど集められた本で魔法界と、魔法についての知識を蓄えていった。
先日進めたのは、「ホグワーツの歴史」。分厚く、複雑な歴史も多いため、読むのに時間がかかる。
「面白かったから」
「夜更かしは駄目だと、言ったでしょう？」
「大丈夫、ねぇ、どこの寮なの？」
まるで、興味津々な彼女に同意するかのように尻尾を振るイアン。きっと一緒に本を読んだのだろう。
「あんまり、期待しないでちょうだい。…スリザリンよ、スリザリン。」
「スリザリン！ サラザール・スリザリンは純血主義だから、あんまり好きじゃないけど、彼の野心的なところや優秀なところはとても好き。パーセルタングなのも！」
師匠は偉大な魔女だから、スリザリンだったのだと、熱弁するから、フィガロは何処か救われたような気がした。
「私もスリザリンが良い」
「やめておきなさい、寮の素質が良くても寮自体がダメなのよ。デスイーターの卵たちがいるような寮よ。貴方が傷つくだけ」
スリザリンの生徒はほぼ純血主義。
純血主義を毛嫌いしていた自分にとっても良い場所ではなかった。マグル生まれであるAには尚更だろう。
Aの行動力と、勇気溢れる考え方はグリフィンドール生そのものだ。
ブラック家の私が焦がれたグリフィンドールに。
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霞(プロフ) - raitisayaseさん» 遅くなりました💦コメントありがとうございます！嬉しいです、カメさんですが頑張ります！！ (2022年9月20日 21時) (
レス) id: 15ecf1a3d4 (このIDを非表示/違反報告)
raitisayase(プロフ) - 続が楽しみです！頑張って下さい。 (2021年12月4日 21時) (レス) @page34 id: 9634a3802d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：霞 | 作成日時：2021年1月10日 13時
