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「深く考えてはならぬ。
…フィガロのように自分を追い詰めてはならぬのじゃ、」
「、なんて？」
小さい校長の声は銀世界に溶け込んでしまった。
咄嗟に聞き返したが、
「いや、忘れておくれ」
と、濁されてしまった。
どれほど経ったか、手がかじかむ。鼻はきっと赤く染っているだろう。
「A」
「はい」
「時として、友は君を救ってくれる、忘れてはならぬぞ」
「友」
巻き込みたくない、そう思っているうちは彼女たちを友とは呼べないのだろうか。言えない秘密のひとつやふたつ、
「友は常にお主のそばにいるわけではないのじゃよ。
意外な人物こそ真の友である時も、ある」
「意外…」
「そうじゃ。
めでたい日に色々言ってしまって悪かったのぅ。
フィガロは無事じゃよ、わしが手筈を整えて逃がしておる。
Aは気にすることなく春を待つと良い」
ニワトコの杖を握るその手で優しく頭を撫でる。
温もりが心をじんわりと溶かした。
「、わかりました」
ダンブルドアの目を見てそう言う。
満足気にうなづいた彼を見て、ありがとうございますと頭を下げ、上げた時にはもうその姿は見当たらなかった。
太陽はいつの間にか上の方に来ていて、廊下に生徒がチラつくようになっていた。
随分長いこと肌寒い廊下にいたのだと知る。
寒さにかじかんだ手を何とか温めるため、食べ損ねた朝食を貰いに行くため、食堂へと足を急いだ。
震え出した足を何とか動かして、歩き出せば、魔法界最強の魔法使いと話した緊張もどっと解けた。
「、お腹空いたぁ…」
な""ぁあ
いつの間にか部屋から出てきたのかイアンも2つのしっぽをパタパタと揺らし、食事を催促している
「ご飯、貰いにいこうね」
な""ぁあぉ
自分が魔女である理由。
彼女がそれを見つけることができたのは、Aがちょうどホグワーツの生徒になって4年目のときでした。
悲しい結末とともに彼女は成長するのですが、それはまだ先の先のお話。
まだ誰も、この先彼らには波乱万丈の未来が待ち受けていることなど、知るよりもないのでした。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
紺碧のプラトニック 第1章 Part1
【了】
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霞(プロフ) - raitisayaseさん» 遅くなりました💦コメントありがとうございます！嬉しいです、カメさんですが頑張ります！！ (2022年9月20日 21時) (
レス) id: 15ecf1a3d4 (このIDを非表示/違反報告)
raitisayase(プロフ) - 続が楽しみです！頑張って下さい。 (2021年12月4日 21時) (レス) @page34 id: 9634a3802d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：霞 | 作成日時：2021年1月10日 13時
