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「私はフィガロよ。……フィガロ・ブラック」
パタンっと扉が閉まる。
「どうしてそんなに嫌そうな顔をするの」
フルネームを言う時、彼女は、フィガロは顔を顰めた。その名にあまり良い思い出がないように思えた。
「家出……というか、家に逆らって出てきたのよ。あまり良い家柄ではなくてね。まぁ、魔法界では有名な血筋なのよ。」
「そう」
短く説明し、その話を終わらせようとする彼女を見て、話したくないのだと幼い頭で感じた。
何も知らないAには、頷くことしかできなかった。
「さぁ、おチビちゃん。貴方の名前は?」
灰色の瞳がまた私をとらえる。
「A・A。クロエは、愛称って呼んでくれた」
「A。素敵な名前」
また、艶やかに笑った。
「わたし、なんて呼べば?」
そうねぇと軽く呟くと、
「さっきの通り、家出しちゃったから、私は家から追われている身なの。とても危険な人達からね。家では名前で呼んでくれて構わない。けど、外では別の呼び名がいいわね」
Aが思っている以上に、フィガロは危険な人物であったらしい。
見ず知らずの少女を、自分の元に連れ出すくらいなのだから相当おかしいのであろう。
「フィガロ……あなたはわたしをどうする気なの」
どくどくと心臓が音を立てる。
家から逃げ出したかったのと、巧みな言葉に惹かれて、ここまで来てしまったが、彼女の目的をAは知らない。
逃げる時に囮に使うのかもしれない。
もしかしたら、ころ
「どうもしないわ。」
「え」
「逆にどうしてほしい？Aは見る限り、まだホグワーツに入学する歳ではないし、私に出来ることは魔法界について教えることと、基礎魔法を教えることくらいしか出来ないけれど」
予想外の答えに開いた口が塞がらない。口を一定の形に保ったまま固まっている。
「あら？A？愛称〜？」
自分の名前を呼ばれ、ようやく気づく。
「魔法、教えてほしい、わたしもっと、魔法をちゃんと使いたい！素敵な魔女になりたいの！あっ、
……ホグワーツってなに？」
魔法の話になると、パチッと糸が切れたようにまくし立てて話す。その変わりように驚きつつも、答えるフィガロ。
「あなた、そんなに喋れたのね、」
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霞(プロフ) - raitisayaseさん» 遅くなりました💦コメントありがとうございます！嬉しいです、カメさんですが頑張ります！！ (2022年9月20日 21時) (
レス) id: 15ecf1a3d4 (このIDを非表示/違反報告)
raitisayase(プロフ) - 続が楽しみです！頑張って下さい。 (2021年12月4日 21時) (レス) @page34 id: 9634a3802d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：霞 | 作成日時：2021年1月10日 13時
