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ぐいっと引っ張られて、リリーの動きが止まる。
「っ、離してくれない？ポッター」
「つれないじゃないか、エバンス。
ジェームズと気軽に呼んでおくれよ！！」
「そう呼べる仲には一生ならないわ」
また言い合いを始めてしまった。
こうなるとまた長くなりそうだし、明日の授業もある。
しっかり休んで、備えるべきだ。
「えぇーいいだろう！！？どこがダメなんだい？！」
「全部よ！！！！」
「随分と嫌われたな、ジェームズ」
「いやいや、まだまだ僕のアピールが足りないのさ」
その楽観的すぎる思考にリリーはげっそりしてしまった。
そんなリリーを哀れに思って見ていると、黙りこくっていたのが気に食わなかったのか、シリウス・ブラックその体制のまま声をかけた。
「A、お前はジェームズをどう思う？」
「何を言うのブラック、関係ないわ！」
「俺はAに聞いてるんだ」
「エバンスの親友ならばなんなりとお聞きしよう！」
演技じみた態度で、とても丁重に扱われて歯がゆいと同時に、ここまでくるとそれも少し気色悪い。
「いいのよ、愛称」
「なんて優しいんだ！エバンス！」
「あなた本当にいちいちうるさいわ！！」
手をぶんぶんと降ってきたジェームズに、そろそろプチンといきそうなリリー、
とA。
「その手を離して、もう休みたいの」
凛とした声が2人の口論を止める。
リリーも聞いたことがない声で、若干怒っているようだった。
「人が迷惑することはしてはいけないの。
あなた達も、早く休まないと明日の授業で大失敗よ」
その冷たい声に全員が呆気に取られていた。
Aも自分はこんなにも冷たい声が出せたのだと少し驚いていた。
ジェームズに引かれていたリリーの手を、今度はAがグンっと引っ張って、銀髪を靡かせながら部屋へと連れていった。
呆気取られたジェームズは、その勢いでリリーの手をぱっと離しており、その様子を見たシリウスはまた面白そうにケラケラと笑っていた。
一部始終をじっと見ていたリーマスは、密かにかっこいいなぁと彼女に憧れの念を抱いたのであった。
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霞(プロフ) - raitisayaseさん» 遅くなりました💦コメントありがとうございます！嬉しいです、カメさんですが頑張ります！！ (2022年9月20日 21時) (
レス) id: 15ecf1a3d4 (このIDを非表示/違反報告)
raitisayase(プロフ) - 続が楽しみです！頑張って下さい。 (2021年12月4日 21時) (レス) @page34 id: 9634a3802d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：霞 | 作成日時：2021年1月10日 13時
