黒獅子の寮生 ページ21
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小船に乗っての移動の時も、遠くの方からジェームズがリリーに声をかけようとしていて、リリーは本当に迷惑そうだった。
顔を歪めて、汚物を見る目で声のする方向を見つめるリリーをどうすることもできず、哀れんだ。
とんでもない奴に好かれてしまった、と。
階段を何度も上がり、下がると、マクゴナガル先生が待っていてくれた。組み分け帽子の説明をしてくださったが、本で何度も読んだページだ。早く組み分けしてほしくてわくわくした。
着いてきなさいと言うマクゴナガル先生に着いていこうとすると、後ろからドンッと押された。
「ごめんなさいっ、大丈夫？」
手を掴んでもらったおかげでAは転ばずにすんだ。
緑の目をした男の子。背の高い＿＿＿
この子もオリバンダーの店で、
「愛称？早く行かないと！」
リリーの声に引っ張られる。
「大丈夫、ありがとう」
簡単にお礼を言うと、男の子は手を解いた。
どう見ても、大方後ろで騒いでいたジェームズとシリウスに押されてしまったのが原因だ。
なのにどうして、彼は自分を責めるような顔をするの。
彼もまたAの生涯、いや、まずはこれからのホグワーツ生活に大きな影響を与える存在になることをまだ知らない。
リリーの方に駆け出すと、
「いよいよだわ！」
その声と同時に扉が大きな音を立てて開いた。
夢にまで見たホグワーツ。
広々とした大広間にはたくさんのホグワーツ生が座っていた。聞いたことがない拍手の大きさにたじろぎながらも嬉しかった。
＿＿あの真ん中の、眼鏡をかけた長い白髭の先生がアルバス・ダンブルドア校長？
A見つけてくれた、近代最強の魔法使い
隣でキラキラと目を輝かせるリリー。
恥ずかしそうにでも嬉しそうに歩くセブも見えた。
組み分け帽子は、なんて言ってくれるのだろう。
周りを歩く新入生たちは良くも悪くもソワソワしていて、緊張と楽しみでいっぱいなのは自分だけでないと、安心した。
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霞(プロフ) - raitisayaseさん» 遅くなりました💦コメントありがとうございます！嬉しいです、カメさんですが頑張ります！！ (2022年9月20日 21時) (
レス) id: 15ecf1a3d4 (このIDを非表示/違反報告)
raitisayase(プロフ) - 続が楽しみです！頑張って下さい。 (2021年12月4日 21時) (レス) @page34 id: 9634a3802d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：霞 | 作成日時：2021年1月10日 13時
