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叶わない42 ページ5

週末、予定通り翼くんと出掛けた。

大学の前で待ち合わせをして、それから近場の大きなお店へ入って、亜季の好きそうなものを二人で見ていた。


でも、私は凄く緊張していて、翼くんが頑張って話しかけてきてくれているのに喋れずにいた。


翼 「ほんとうにごめんね、亜季と最近仲良いのAちゃんくらいで、こういうの頼める人いなかったんだ」


『…え、あ、うん。全然大丈夫……私も、亜季のプレゼント買いたかったから』


翼 「あ、Aちゃん見てよ。こんなの亜季好きそうじゃない?」


『…あ、そのキャラクター、亜季好きだったかも。この間そのボールペン使ってるの見た』


翼 「そうなの?じゃあ、このキャラクター物もっと見てみよっか」


翼くんが気さくに話しかけてくれたお陰で、少し時間が経った時には普通に話せるくらいにはなっていた。


今はフードコートでご飯を食べようとしているところです。


翼 「Aちゃんは何が好きとかある?付き合ってくれたし、俺奢るよ」


『…えっ!良いよ、私バイトもしてるから大丈夫。気にしないで』


翼 「いいから払わせてよ、ね?」


キヨ兄程ではないけど顔の良い彼がそう微笑むものだから、少し考え込んでから、ありがとうと言った。


そんな時。


「…俺はラーメンかなぁ、三人は?」


「えー、もっとそっち見て見よーよ。ここで決めんのー?」


「俺もあっち行って決めるー」


「俺は別になんでもいいよ」


何やら素敵な聞き覚えのある声が4つ聞こえて、思わず声のした方を見る。


そこには明らかにあの四人の姿があって。


『……あ、キヨ兄…』


そう、声を掛けに行こうかと思った瞬間


翼 「Aちゃん?何食べるか決めた?」


ふと彼の声に阻まれて、ぐっと留まった。

そして何故か、男の人と居るところをあの人に見られたくないという思いが強まって、


『…つ、翼くん、あっちのお店見に行こう』


なんて、彼の腕を引いてあの人と反対方向へ駆け出したのだった。


どうか、私に気付きませんように、と願いながら。

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蘇澳(プロフ) - りぃ@l」ω=さん» コメントありがとうございます!そう言っていただけてとても励みになりました^^*更新頑張りますのでこれからも末永くよろしくお願いします! (2020年3月2日 21時) (レス) id: e4a4be21c3 (このIDを非表示/違反報告)
りぃ@l」ω=(プロフ) - 一気に読ませていただきました!すっごく面白いですー!キヨさんのこと、もっと好きになっちゃった…笑これからも投稿楽しみにしてますね!早く続き読みたいー (2020年3月2日 21時) (レス) id: b3c6beb7e3 (このIDを非表示/違反報告)
蘇澳(プロフ) - しまちゃんさん» コメントありがとうございます!いつも皆さんに楽しんでもらえているか心配だったので良かったです!更新は変わらず遅いかと思いますが定期的に行うようにしますので、これからもよろしくお願いします!いつも読んでいただいてありがとうございます! (2020年2月29日 22時) (レス) id: e4a4be21c3 (このIDを非表示/違反報告)
しまちゃん(プロフ) - 初めて感想失礼します!楽しく読ませて頂いてます!次どんな展開になるのか楽しみで毎度読むのにワクワクしてます!待ち遠しくて最初から何回か読み返したりしました、、!ご無理のないよう、素敵な小説更新するの楽しみにしてます! (2020年2月29日 20時) (レス) id: d2a5bc168d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:蘇澳 | 作成日時:2020年2月13日 20時

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