叶わない51 ページ17
ヒラ 「Aちゃんいつ頃帰ってたの？」
『えーと、私は一足先に27日に』
フジ 「言ってくれれば一緒に乗っけてったのに〜」
こーすけ 「帰りの日にち一緒の時、乗ってったら？」
『あ、あはは…』
いつもは凄くありがたいけど、今は逆に困るんだよね。やっぱりフジ兄ちゃんもこー兄ちゃんも優しいなぁ。
そして、ようやっと喋っていない人が喋った。
キヨ 「何でいつ帰るって連絡よこさなかったんだよ」
少しぶっきらぼうなキヨ兄の物言いに、少しむっとなって反抗的な態度をとってしまう。
『…キヨ兄だって、お母さんにしか帰る日連絡しなかったじゃん』
私がそう返すと、他の三人は不穏な空気を感じとったみたいで、それぞれ携帯をいじり出した。
『それじゃ私大掃除手伝わなきゃ行けないから。…フジ兄ちゃん、ヒラ兄ちゃん、こー兄ちゃん、ゆっくりしてってね』
三人に笑顔でそう言って、ばいばいと手を振ると三人は笑顔で返してくれた。それに満足して茶の間を出た。
母 「なに、キヨくんと喧嘩でもしてんの？」
『…んー、まぁそんなとこ』
キヨ兄が、私の事避けてるくせに。
________
『よ、いしょっ……』
小さな三脚を使って神棚から物を下ろす。
これからこれを綺麗に乾拭きして、神様が書いてある紙を新しく貼り変えるのだ。
けれど、さっきから神棚の戸を外そうとしてるんだけどなかなか外れない。神様のものだから無理やり外すわけにもいかなくて、手こずっていると。
「…危ねぇから降りろ」
急に後ろから大好きな声が聞こえたもんだから驚いて、ばっと振り返る。すると、
『わっ……、』
足を踏み外して、バランスが崩れる。
まぁ、高い訳じゃないから大丈夫か、と思ったのに。
キヨ 「だから言っただろ危ねぇって」
とん、と後ろから肩を抱かれて、キヨ兄の顔が目の前にあった。
ぼんっと音がしそうなくらい顔が熱くなって、思いっきり顔を俯かせる。
『あ、ありがとうキヨ兄……』
私がそれだけ言うと、キヨ兄は至って普通のままで。
キヨ 「…ん。ほら、俺が物下ろすから受け取れ」
『あ、…うん』
あぁ、もう。さっき言ったじゃん一喜一憂しないって。
なのに、なんで顔熱いのさ。心臓ばくばくいってるし。
……キヨ兄はいつだってずるい。
私だけドキドキして、馬鹿みたい。
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蘇澳(プロフ) - りぃ@l」ω=さん» コメントありがとうございます！そう言っていただけてとても励みになりました^^*更新頑張りますのでこれからも末永くよろしくお願いします！ (2020年3月2日 21時) (
レス) id: e4a4be21c3 (このIDを非表示/違反報告)
りぃ@l」ω=(プロフ) - 一気に読ませていただきました！すっごく面白いですー！キヨさんのこと、もっと好きになっちゃった…笑これからも投稿楽しみにしてますね！早く続き読みたいー (2020年3月2日 21時) (レス) id: b3c6beb7e3 (このIDを非表示/違反報告)
蘇澳(プロフ) - しまちゃんさん» コメントありがとうございます！いつも皆さんに楽しんでもらえているか心配だったので良かったです！更新は変わらず遅いかと思いますが定期的に行うようにしますので、これからもよろしくお願いします！いつも読んでいただいてありがとうございます！ (2020年2月29日 22時) (レス) id: e4a4be21c3 (このIDを非表示/違反報告)
しまちゃん(プロフ) - 初めて感想失礼します！楽しく読ませて頂いてます！次どんな展開になるのか楽しみで毎度読むのにワクワクしてます！待ち遠しくて最初から何回か読み返したりしました、、！ご無理のないよう、素敵な小説更新するの楽しみにしてます！ (2020年2月29日 20時) (レス) id: d2a5bc168d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蘇澳 | 作成日時：2020年2月13日 20時
