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叶わない19 ページ24

やっぱりちゃんと謝らなきゃ。


部屋に戻って頭を冷やした後、キヨ兄の所へ謝りに行く決心が着いた。

このままじゃ駄目だって思ったし、このままで居るの嫌だったから。


またむすっとした顔されるのを覚悟で、キヨ兄の部屋の前へ立つ。


ふーっと息を吐いてドアをノックする。

『……キヨ兄、いる…?』


次はなに言われるか、心臓がバクバクいっている。

そのせいか周りの音は何も聞こえない。


『…やっぱり、まだ怒ってる…?…本当にごめんなさい…キヨ兄の邪魔するつもりなくて、』

キヨ兄から何も返ってこなくて。

許して欲しくて、みっともない言い訳ばかり浮かんで呟く。

『キヨ兄、実況撮り始めるとご飯忘れるから、ちゃんと栄養あるもの、食べて欲しかっただけなの……』


気付けば声は震え、目には涙が溜まっている。


このままずっと無視されたらどうしよう、

私の軽率な行動のせいで、この関係が崩れたらどうしよう、


『…っ、ふ…』

ついに涙が溢れて、顔を覆う。


すると、静かに開けられたドアから二つの手が伸び、私の左手首と口を塞がれる。

『んむっ、』


キヨ 「A、しー!」


目の前には必死に私を黙らせようとするキヨ兄の顔があって、思わずドキッとする。


私は恥ずかしいやら何やらでこくこくと頷き、黙った。


すると、


「…キヨさん、今女の子の声がしましたが」


「確実に隠し事してますね、この俺たちに」


「やっぱり明日行きましょうね、皆でキヨくんの事情聴取です」

なんか聞き慣れた、素敵な声が三つ聞こえたんだけど、何だか黒い笑みが見える。

そしてぷつりと通話が切れ一瞬で静かになる部屋。


『…キヨ兄、苦しい』


キヨ 「…ん、あぁ悪ぃ」


『…あ、キヨ兄、あの』


俯いて、キヨ兄に謝ろうと口を開いた瞬間、


キヨ 「さっきは悪かった。言いすぎた」


キヨ兄から急に謝られ、言おうとしていた言葉をきれいさっぱり忘れてしまう。

キヨ兄が謝る事ないのに、


『私が、悪いのに。私が、キヨ兄の邪魔したから…』


キヨ 「別に邪魔した訳じゃねぇ。…恥ずいから見られたくなかっただけ」


『…じゃあ…怒ってたわけじゃ』


キヨ 「お前には悪いけど、俺のただの八つ当たり」


じゃあ、私、嫌われたわけじゃないって事か…


『…よ、良かった…嫌われたのかと、』


キヨ 「嫌うわけねぇだろ、馬鹿だな」

そう言ってキヨ兄は私の頭を優しく撫でたのだった。

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蘇澳(プロフ) - けろさん» コメントありがとうございます!とても励みになりました!お目に入れて頂き光栄です!これからも更新がんぱりますので宜しくお願いします^^ (8月30日 16時) (レス) id: e4a4be21c3 (このIDを非表示/違反報告)
けろ(プロフ) - 初めまして!毎回更新を楽しみにしています(^^)居候生活編も楽しみに待ってます笑小説書くのは大変だと思いますが応援しています! (8月30日 12時) (レス) id: 2aaeade905 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:蘇澳 | 作成日時:2019年8月12日 23時

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