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叶わない9 ページ11

『わぁあ……建物でかい、明るい、きれい!』

私が窓に顔を押し付けて外の様子を眺めていると、キヨ兄が苦笑しながら私を見る。

キヨ 「そこまでなるか?」


こーすけ 「Aちゃん、東京入ったよ」


『え!もうここから東京?…ふふ、やったぁ!』


フジ 「ははは、元気だねぇAちゃん」


『あ、えっ……恥ずかしい……』

年甲斐も無くはしゃいでいた自分に恥ずかしくなって、思わず顔を覆う。

すると皆が笑い始めるから、


『ちょっ…!そんなに笑わなくてもー!』


ヒラ 「ふふ、新鮮な反応だから面白くて……ね〜?」

ヒラ兄ちゃんの言葉にうんうんと頷く3人。


うーん、何だこの息の合った人達は……でも、ここに居るのすごく楽しいな…

余計、東京に住みたくなっちゃうじゃない


___________


キヨ 「飯、食ってから家行くか?」


フジ 「うん、ご飯みんなで食べてこうよ〜」


『私も皆とご飯食べたい!』


キヨ 「じゃあ、そうすっか」

今はもう東京に着いて、夜ご飯を食べようとしてるとこ。

でもこの4人と外歩くのかぁと思うと一苦労しそうな気もするけどね……モテるから

私は余り目立たないように、はぐれないように4人の後ろを一生懸命着いていっていた。



そんな時だった、後ろから手首を捕まれぐいと引っ張られる。

『…きゃ、』


男 「ねぇ、はぐれてるみたいだったね?俺らと一緒に遊ばない?悪い様にはしないし、なんなら女の子もいるよ?」

これってもしかして、ナンパ……?
やばい、初めてだから少し感動してる…ていうか誰でもいいんですね、こんな顔口説くなんて。


『あ、あの……まず離してくれませんか…あの人たち行っちゃう…』


男2 「えぇ?でもさ、君がこうなってること気付いて無いみたいだよ、彼ら。それって君の事なんてどうでもいいってことじゃないの?」


ぎゅっと心臓が掴まれた感じがした。血が引いていくのがわかる。


『……っ、』

そっかぁ……私がこんななってるの、気付かないかぁ……

少し、少しだけ傷付くなぁ……そっか…


このままどうなってもいいかなって思っちゃって、抵抗を止める。


男 「あ、一緒に来てくれるんだ?いっぱい楽しもうねぇ」


真逆、男の人達に掴まれた手を、誰かにもう一度掴まれるなんて。

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蘇澳(プロフ) - けろさん» コメントありがとうございます!とても励みになりました!お目に入れて頂き光栄です!これからも更新がんぱりますので宜しくお願いします^^ (2019年8月30日 16時) (レス) id: e4a4be21c3 (このIDを非表示/違反報告)
けろ(プロフ) - 初めまして!毎回更新を楽しみにしています(^^)居候生活編も楽しみに待ってます笑小説書くのは大変だと思いますが応援しています! (2019年8月30日 12時) (レス) id: 2aaeade905 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:蘇澳 | 作成日時:2019年8月12日 23時

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