元公安の彼女は車椅子に乗っています。

３５． ページ36

朝起きると零くんはまだ寝ているようだった



『……れ…零…っ』



ずっと零くんと呼んでいたからか、呼び捨てが慣れなかった。





『む、無理無理無理無理っ…呼び捨てなんて……』





起き上がろうとすると、独特の腰の痛みに悩まされる。

「……ん…」




寝返りを打った零くんが私を抱きしめた




ちょっまっ。



零くんの胸板と優しい匂いと…もうよくわかんなくなってる……っ…







『…れ……零…あ……っ…愛してるよ』




自分で言ったくせに自分で照れた

顔を必死に隠しているとアイスブルーの目と目が合った






「…可愛いことしてくれるじゃないか。
…なぁ？A。第2ラウンドといくか」









『えっ…ちょっと待っ………』









「俺も愛してる」




そう言って、第2ラウンドが始まる。





、









、






次に目が覚めると隣にいるはずの零くんがいない。

『……少しだけ寂しい』


少しだけ動いて零くんのいたところに寝っ転がる。
零くんの匂いがする


零くんの使ってた枕を抱き枕にした






「A、起きたならさっさと……」









『「……………」』









『…うっ……うわああああ！？！？！？！？』






ﾊﾞﾝｯ!!と枕を投げてしまった




『いや、別に何もしようとしてないし！？零くんの使って枕を抱き枕にして匂いかいでたとかそんなことないから！！！！！』









「…俺、まだ何も言ってないけど。
朝ごはん作ったから、早く食べるぞ。」









『…うんっ！』





零くんによると、今日は東都サミットの下見があるらしい。
今日は、ハロとお留守番かな。





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