好きって言って 【赤羽業】

好きって言って ４６ ページ49

待ち合わせ場所につくと、既に業はいた。



『…業…おまたせ』


「ん、さ、水族館行こっか」



そう言って、チケットを出す業。

『予約してくれたの？』


「んーまぁ、そんなところ

ほら、はぐれちゃうと大変だから手繋ぐよ？」


と、なりげなく言う彼の耳は真っ赤だった。



照れてるんだ…。


と、思った。




、



、





水族館の近くにはショッピングモールもあって、一日中時間が有意義に使える場所。


業は、ショッピング好きな私のことを気遣ってここにしたのかな…。




「…今日、可愛いね」



『えっ、あ、ありがと…。』



「今日っていうか、毎日可愛いけど。

髪型どうしたの？」



『カエデと、莉桜にやってもらったの。』



「俺があげたヘアゴムまだ使ってるんだ。」



『うんっ、ものは大切にする主義だから…』




「…なら………」




『何か言った？』



「いや？なんでもないよ。さて、何ゾーンから行く？」





『深海ゾーンから行こうよ』



先に暗いところに行った方がいいと思って私は業の手を引っ張った。



『…くっら……』



少し明かりがついてるのかと思ったらほぼ真っ暗だった。

足元の淡いライト、水槽を光らせるライトがあるだけだった。




ほかの人の顔はほとんど見えない。

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