かわいい１５ ページ15
善逸「待ってくれ！
ちょっと待ってくれないか！！」
善逸君が道端に座り込んで、そう叫んだ。
私達は、とある山まできた。
那田蜘蛛山、というらしい。
鬼の臭いがする嫌な山だ。
そして、その山を目の前にして善逸君は駄々をこね始めた。
ふふっ、そんなところがまた可愛い！
A「善逸君ってヘタレだよね」
善逸「だって怖いじゃん！
嫌いにならないで、Aちゃぁぁんっ！！」
A「いや、善逸君可愛いから好きだよー」
泣きじゃくる善逸君を撫でる。
炭治郎君からは「甘やかさないで下さい」と言われた。
でもさ、可愛いんだもん。
善逸君は必死に炭治郎君たちに懇願するが、
二人は行く気なようで困った顔をしていた。
善逸君も強いんだから、大丈夫なのにー。
？「たす…助けて……」
その時、声がした。
炭治郎君がいち早く気づき、私もそちらを見る。
そこには、鬼殺隊の服を着た少年がいた。
炭治郎「隊服を着てる！
鬼殺隊員だ！何かあったんだ！」
炭治郎君と伊之助君が駆け付ける。
善逸君は「ヒャアッ！待って！」と高い声をあげた。
善逸君が縋るように私を見つめるので、
私はその場で待機した。
私、善逸君に弱いわ……。
いや、可愛い子に弱いのか。
あ、いつものことだわ。
炭治郎君が声をかけながら駆けつけたその時、
＿＿＿＿＿グンッ！
隊員「繋がっていた！俺にも！！
たすけてくれぇぇぇっ！！」
隊員が引き戻されるかのように山に消えた。
……あれは、鬼の術だ。
その場が静まり返る。
炭治郎「…………俺は、行く」
口を開いたのは、炭治郎君だった。
覚悟を決めたようだが、
その声は微かに震えを含んでいる。
伊之助「俺が先に行く！
お前はガクガク震えながら後ろをついてきな！
腹が減るぜ！！」
炭治郎「伊之助……」
伊之助君が炭治郎君の前に立って勇ましく言い放つ。
炭治郎君の気持ちに気がついたのだろう。
ええ子やな。二人とも。
そして、善逸君が小さく「腕が鳴るだろ」と呟いたのに私は吹いた。
炭治郎「Aさん、善逸を頼みます」
A「わかった、後から行くよ」
善逸「え！」
炭治郎君と伊之助君は走って山へと入って行った。
さて、善逸君の説得開始といきますか。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
Aちゃんは、炭治郎君より一歳年上です。
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百鬼 - 京子ちゃんが付いていくかと思ったぁァアアア!!更新頑張ってください (2023年1月18日 15時) (
レス) @page42 id: d82d2213ef (このIDを非表示/違反報告)
あやめ(プロフ) - とても面白かったです！更新楽しみに待ってます！更新お願いします！！！ (2020年4月23日 16時) (レス) id: 2cb5bf810d (このIDを非表示/違反報告)
名無し - 面白いです！これからも頑張ってくださいね！ (2020年4月6日 18時) (レス) id: e0a13cc95c (このIDを非表示/違反報告)
名無し - なんと…なんと…。 からの ドブみたいな臭いだ。は草 (2020年4月6日 18時) (レス) id: e0a13cc95c (このIDを非表示/違反報告)
シホニャン - 面白いです。この続き気になります (2019年11月20日 18時) (レス) id: 39a09b6cce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：渡邉 なちゅ。 | 作成日時：2019年8月21日 22時
