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Aside






A「あれ、可笑しいな」





ひくひくと鼻が動く。



扉を開け、外に出て里を見下ろした。


風に乗って臭うソレは……【鬼】の特有の血生臭い。



どうやら、鬼がこの里に迷い込んだようだ。





?「Aちゃーん!大変だよーっ!!」





その時、小走りをする影が映る。



綺麗な着物を身にまとい、

凛々しい顔立ちの彼女には見覚えがあった。





A「京子(きょうこ)ちゃん!

相変わらず今日も可愛いね!!


どうしたの、夜這いしにきてくれたの?」




京子「助平!そんなんじゃないわよ!


もう!Aちゃんはいつ会っても変ね」





怒ったように頬を膨らませながら、少女はそう言った。



少女の名前は、京子。


里一番の美しい女性で、頻繁に私のところへ遊びにきてくれる友人だ。





京子「一大事よ、一大事!!」




A「なに、浩子(ひろこ)ちゃんの赤ちゃんでもできたの?




京子「浩子はまだ結婚してないわよ!」





さり気なく京子ちゃんのお尻に手を回すが、

それはパシッと素早く弾かれてしまった。



流石は、京子ちゃん。

護りが固い……そんなところも好きだよ!





京子「今朝、里に鬼狩りがきたわ。


なんでも、里に鬼がいるようなの……。

今のところ、誰も攫われてないからわからないんだけど」




A「……嗚呼、そうだね。鬼の臭いがするよ」





私がそう言うと、京子ちゃんは「やっぱり?」とちょっと不安げな表情を浮かべた。





A「じゃあ、今夜は鬼退治だね。


京子ちゃん、こっちへおいで。

今、鬼避けの香をつけてあげるから」




京子「鬼退治だなんて、そんなの駄目よ!

私はAちゃんに鬼を倒して欲しいわけじゃないわ」





京子ちゃんの腰を抱き、

家へ入るよう促すが京子ちゃんは私を睨んだ。



睨んだ顔も可愛いよ((





京子「鬼狩りよ!Aちゃんも狙われるに決まってるじゃない!!


鬼はどうせ彼らに殺されるんだから、

Aちゃんは見つからないように隠れてて!」




A「えぇー」





私が不満気にそう言うと、

京子ちゃんは「文句言わない!」と怒鳴った。




そうです、こんなふうに人間の京子ちゃんと話しているけれど、


実は、私は【鬼】なんです。

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百鬼 - 京子ちゃんが付いていくかと思ったぁァアアア!!更新頑張ってください (2023年1月18日 15時) (レス) @page42 id: d82d2213ef (このIDを非表示/違反報告)
あやめ(プロフ) - とても面白かったです!更新楽しみに待ってます!更新お願いします!!! (2020年4月23日 16時) (レス) id: 2cb5bf810d (このIDを非表示/違反報告)
名無し - 面白いです!これからも頑張ってくださいね! (2020年4月6日 18時) (レス) id: e0a13cc95c (このIDを非表示/違反報告)
名無し - なんと…なんと…。 からの ドブみたいな臭いだ。は草 (2020年4月6日 18時) (レス) id: e0a13cc95c (このIDを非表示/違反報告)
シホニャン - 面白いです。この続き気になります (2019年11月20日 18時) (レス) id: 39a09b6cce (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:渡邉 なちゅ。 | 作成日時:2019年8月21日 22時

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