【銀魂】影は貴女のすぐ傍に【沖田総悟】

足音5つ ページ6

中でも沖田さんは刀を使う頻度が他の隊士よりも多いらしく、頻繁に手入れの依頼に来てくれる。
しかも彼が今使っている菊一文字は、実は私の作品なのだ。


侍にとって刀とは己が命を預ける大切な物。
自分が打った刀を使ってもらえて、手入れも任せてもらえるなんて鍛冶師としてこれ以上に幸福なことはない。

その信頼に応えるべく、私も誠心誠意仕事をさせてもらっている。


まぁそういう事情もあるから、確かに沖田さんになら相談しようと思えばいつでも相談できた。
私が相談しなかったことで、お客様である沖田さんに迷惑をかけてしまったのだから、そこは反省すべきところだ。


それに、何より沖田さんは警察だし。
私が一人でうだうだ悩むよりもきっといいアイディアを出してくれるに違いない!


「今のとこは家まで追っかけて来られるだけで実害は無いんですけど、やっぱ気持ち悪くて。何とかなりませんかね…?」

「んー、そーだねィ…」


ハンバーグを咀嚼しながら考え込む沖田さん。
その間に私も自分用に注文した激辛ラーメンを啜った。
あー美味しい、この辛さが最高にクるんだよね…。


暫しの沈黙。
いや私がラーメンを啜る音は響いてるけど、それはノーカンで。


「んじゃ、こーいうのはどーでィ」

「お、どーいうのでしょうか!」


ピンと片手の人差し指を立てた沖田さんの提案を聞くべく、私はテーブルの上に身を乗り出した。
行儀悪いとか言わないで、自覚あるから。


「それは……」

「………はい?」


……もしもし、沖田さん。
それ…本気ですか?

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