影15 ページ44
「もー、沖田さんってば…そんなセリフ、気安く口にしてたら勘違いされちゃいま…」
Aの言葉の途中で昨日と同じ殺気を感じて、すぐさまAの肩を引いて抱き寄せた。
昨日みてーな怖ェ思いを、もうさせねー為に。
「ちょ、おおお沖田さんッ!!?いいいいったい何を…」
「おいでなすったぜ」
「へ?……ッ!?」
顔真っ赤にして慌ててたAも状況は理解したらしい。
やっぱまだ怖ェんだろう、Aの体が昨日同様震え出す。
…そんな怯えんな。
おめーのこたァ、俺が。
「落ち着け。安心しな、おめーのこたァ俺がちゃーんと護ってやらァ。俺の傍に居る限り、おめーには傷一つだって付けさせやしねーよ」
「お、沖田さん…」
軽く笑いながら言ってやれば、Aの体の震えはすぐに収まった。
そんだけ信じてくれてんだ、例え相手が誰だろうが…絶対ェおめーは護り抜く。
「とっとと出て来やがれストーカー野郎、そこに居んなァわかってんだぜィ。いつまでも"俺の女"を怯えさせてんじゃねーや」
挑発と俺自身の願望、双方を織り交ぜたその言葉は奴さんには十分効いたらしい。
殺気を振りまきながら、物陰から攘夷浪士らしき一人の男が姿を見せた。
刀を手に血走った目をこっちに向けてるその男。
こいつがAのストーカーか、何つーか随分…。
「てめーがAちゃんからその血まみれの汚ったねー手離せばすぐにでも
「…あの、お世辞にもお兄さんって歳に見えないんですけど…」
「ブフッ!!」
どーやらAも俺と同じことを思ってたようで。
緊迫した状況にも関わらず、思わず噴き出しちまった俺は悪くねーだろう。
「なッ…!?お、俺はまだ29なんだけどなァ…?」
「え……」
え、マジで?
このオッサン近藤さんと同い年って…幾ら何でも老けすぎじゃねーか。
頭頂部ハゲかけのバーコードもどき、これでまだ20代とかサバ読んでるようにしか思えねェ。
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影咲 遥(プロフ) - AYAKAさん» 騙されてくださってありがとうございます(3人目)騙す気満々で書いたのでとても嬉しく思います。是非他の作品も読んでやってくださいませ!コメントありがとうございました (2019年12月30日 14時) (レス) id: d73cf733f9 (このIDを非表示/違反報告)
AYAKA - 沖田くんが!騙された!他の作品も見たいと思ってます!応援してます (2019年12月27日 20時) (レス) id: ab2e31f108 (このIDを非表示/違反報告)
影咲 遥(プロフ) - らーめん【受験の為活動休止中】さん» 返信遅れてごめんよありがとう!他のと違うストーカーをコンセプトに書いたからそう思ってもらえて嬉しいぜー。次回作も沖田くんだからお楽しみにー。 (2019年9月1日 20時) (レス) id: dd3bdf5d99 (このIDを非表示/違反報告)
らーめん【受験の為活動休止中】(プロフ) - 完結おめでとうう!(こんな時間にすみません)ストーカー系の中でもこの作品は特に他のと違っていてとても面白かった!次回作楽しみにしてるね! (2019年8月27日 0時) (レス) id: 74d4a343bf (このIDを非表示/違反報告)
影咲 遥(プロフ) - 沖田夕重さん» 騙されてくださってありがとうございます(2人目)。そんなに気に入って頂けるなんてとても嬉しいです、なるべく1日1回は更新するつもりでいますので是非また読んでやってくださいませ!夕重様も更新頑張ってくださいませ!← (2019年8月5日 22時) (レス) id: d73cf733f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:影咲 遥 | 作成日時:2019年7月2日 12時