冷たい風の中で ページ24
リヴァイside
壁内に帰り、馬から下りた俺は急いで自室へ向かった。
A…待っていてくれ……頼む…
そう願いながらドアを開けた。
リ｢…A……？｣
俺の願いは叶ってくれなかった。
シーンと静まりかえった部屋。
そこにAの姿はなかった。
くそ…また俺の前から居なくなりやがって…
なぜそんなにフラフラどこかへ行ってしまうんだ。
俺はいてもたってもいられず、部屋を飛び出しAを探した。
ハ｢リ〜ヴァ〜イ〜♪Aに会えたかい？？｣
この状況を全く知らないハンジがスキップしながら声をかけてきた。
リ｢いないんだ。俺の部屋に｣
そう言うと、事の重大さに気づいたのかハンジは少し慌てていた。
ハ｢嘘だろ。私も探してみるよ｣
リ｢あぁ。悪い｣
こういう時ハンジは役に立つ。
いけねぇそんな事よりAを…
いや待てよ…がむしゃらに探し回ったところで体力を消耗するだけだ。
屋上…屋上へ行けば、下や周りの様子が見渡せる。
俺は急いで屋上へ足を運んだ。
階段を登っていくとスーッと冷たい風が当たる。
登り終え、屋上に着くと女の後ろ姿があった。
灰色の髪の毛が風になびいている。
……っ…Aだ……。
リ｢……Aっっ…！！｣
思わず名前を呼ぶとびっくりした顔で俺を見るA。
あ｢リヴァイさん…！！｣
薄らと涙を浮かべ笑顔を向けるAを見て、ようやく会えた事を実感した。
それと同時にAが愛おしくてたまらなかった。
もう我慢なんて……
____ギュッ
俺は力いっぱいAを抱きしめた。
リ｢馬鹿野郎。俺の部屋にいねぇから心配したじゃねぇか｣
あ｢すみません、少し風に当たろうと思って｣
俺の背中に手を回し、Aはポツリとそう言った。
そんなAの頭を優しく撫でた。
リ｢帰ったら言いたいことがある……って言ったこと覚えているか？｣
あ｢覚えてますよ。考えてました…リヴァイさんが言ってたようにモヤモヤと。｣
俺は抱きしめていた手を緩め、顔を合わす。
Aの顔を見て俺は分かった。
結局俺が言おうとしていること、理解できなかったんだろう。
俺は早く言ってほしそうに見つめるAを見て、少し間を置いて口を開いた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 65人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「進撃の巨人」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
もっぴぃ(プロフ) - ナメクジさん» ありがとうございます！！これから更新していくので是非目を通して下さると嬉しいです！！ (2020年5月24日 11時) (
レス) id: bbc48ed272 (このIDを非表示/違反報告)
ナメクジ - もう、サイコーです。これからも頑張ってください。 (2020年5月23日 23時) (レス) id: e495d80177 (このIDを非表示/違反報告)
もっぴぃ(プロフ) - 抹茶タピオカ2号さん» ありがとうございます！！是非続きも見てってくださいね！！ (2020年5月21日 18時) (レス) id: bbc48ed272 (このIDを非表示/違反報告)
抹茶タピオカ2号(プロフ) - もっぴぃさん» とても面白かったです( ≧∀≦)ノ (2020年5月21日 16時) (レス) id: 48661705e7 (このIDを非表示/違反報告)
もっぴぃ(プロフ) - れんさん» ありがとうございますうう！！お陰で続きの話も頑張って作れそうです！！ (2020年5月20日 21時) (レス) id: bbc48ed272 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：もっぴぃ | 作成日時：2020年5月20日 18時
