One more time③【赤井秀一】 (ページ13)

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時刻は朝の8時

リビングのドアを開ければコーヒーを飲みながら新聞を読む秀一がいた

「…ん、Aか。」

『ごめん遅くなって。』

言ってしまえば朝帰り

連絡も入れず寝落ちしたためさっきスマホを確認したら

秀一からの不在着信が何件か入っていた

「心配したぞ…」

『ごめんなさい…思わず寝落ちしちゃって連絡し忘れた。』

シャワーも浴びてないので荷物を置いてネックレスを外しながら謝る

「かなり飲んだのか。」

『えぇ、量を決めないとほんとダメね…彼にも迷惑かけたし。』

「…彼？」

『零、寝落ちした私をベッドまで運ん……で…』

…………あ…

「…あ？」

あれ、ちょっとまって

私今……

私と秀一の動きが止まり、一瞬でキーンと音のするような空間になる

心臓だけがうるさくて、全身鎖で縛られたように硬い

嫌な汗も出てくる

『…あの、、っ…えっと…』

秀一の光を失ったような目が私を捕らえて離さない

「安室くんの家で飲んでいたのか…？」

秀一は椅子から立ち上がってこちらに歩み寄る

「安室くんの家にいたのかと聞いている。」

『…いた…いました…。』

秀一の圧がすごい…

ここまで来るともう逆らえない

素直に、正直になるしか道はなかった

「二人だけか」

秀一の質問に小さく頷く

その様子を見た秀一は腰に手を当て大きな溜息をついた

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