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肆拾弐 ページ46

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そう、分かるはずがない。



彼女はAであってそれ以外の何者にもなれない。たとえ番となり一生を過ごしてもその人の全てを知ることなど不可能である。



だから人は様々な方法で相手を知ろうとする。それはさり気ない会話であったり、たまにする喧嘩であったり、人が普段無意識に行っているもの。



その行為が人との繋がりを深め確固なものとする。






「口に出さないと人には伝わらない、私は貴方が大切にしているものを知りたい。



それがたとえ今から頸を斬る相手だとしても」





「....おかしな奴だな」








確かに可笑しい、鬼にこんなことを聞くのはきっと彼女だけだろう。



彼女は鬼を恨んでいた、最愛の両親を殺されこの怒りはどこにやればいいかすら分からなかった。だが彼女は出会った、師に、仲間に。




鬼への怒りは次第に哀しみに変わっていく、恨むべきは鬼なのかそれとも運命か、無力な自分か。違う、違う、ただただ哀しくなった、鬼という哀れな存在に。彼らは本当なら普通のありふれた日常を送れたはずなのに、と。



ならば自分はせめて鬼に最大の敬意をはらわなければいけない。彼らもまた“人”なのだから。






「可笑しくて結構。私は己の信ずる道を進む」



「....本当に可笑しいよ。Aに何が分かる?



せめて俺だけはあいつの隣にいないと、守らなきゃって、俺は紫昏を守れるのならたとえ人で無くなったとしても構わない....!」



「....やっと本音を出しましたね。その貼り付けたような笑顔よりよっぽどいい」







+・+・+・+



《大正コソコソ噂》


Aは勿論鬼を恨んでいます。最愛の両親を殺されたのです当たり前でしょう。ですが、だからと言って鬼を無差別に恨む理由ではないと。



恨み等の感情よりも哀しい感情が勝っているらしいですよ。彼女は何処までいっても美しい。

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設定タグ:鬼滅の刃 , 愛され   
作品ジャンル:アニメ
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Lotus(プロフ) - 黒豆粉さん» ありがとうございます!そう言っていただけると嬉しいです^^* ご期待に応えられるように精進してまいりますのでよろしくお願いします! (2019年11月17日 20時) (レス) id: 0657cdb7e7 (このIDを非表示/違反報告)
黒豆粉 - とっても素敵な作品ですね!!応援しています!!更新頑張ってください!! (2019年11月17日 19時) (レス) id: a216a85358 (このIDを非表示/違反報告)
Lotus(プロフ) - すンずさん» わあー!ありがとうございます!そう言って頂けると嬉しいです(*´`*) これからも頑張っていきますのでよろしくお願いします! (2019年11月9日 17時) (レス) id: 0657cdb7e7 (このIDを非表示/違反報告)
すンず - とても面白いです!!更新頑張って下さい!応援しています! (2019年11月8日 20時) (レス) id: 6823c0d55a (このIDを非表示/違反報告)
Lotus(プロフ) - シオンさん» ありがとうございます....!!!!急に消えたのに探していただいて有難いです!!!期待に応えられるよう精進してまいりますのでよろしくお願いします! (2019年10月27日 22時) (レス) id: 0657cdb7e7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Lotus | 作成日時:2019年10月23日 20時

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