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彼は彼女の瞳を捉えて離さない。


彼の纏うそれは只者ではないことを物語っている。両親以外からの優しさを感じるのは何時ぶりだろうか、自然と込み上げてくるものがある。胸が温かい、この温かさは炭火のせいじゃない。





「だ、大丈夫ですか?どこか痛みますか?」


「違うん、です....ただ、嬉しくて....」





男性は焦った、何もしてないとは思うが急に少女が泣き出し、このような時どうすればいいかなど彼は知らないのだから。





「....荷物を見るからに大体のことは予想がつきます。それを踏まえた上で、一緒に暮らしませんか?」


「....??何故ですか....?貴方様に利益など何もありませんよ」





お粥を彼女に食べさせながら突拍子もないことを言い出した。見ず知らずの子供を拾って育てるなど、この人が呆れるほどの善人か悪いことを企む悪党なら分かる。しかし見た限り彼はどちらにも属さない。




「助けるのに理由など要らないからね。でもこんなことを言ったのは何となく、君が昔の僕に見えたからかな。」


「昔....?」


「そう、昔。


その小さな体で、現実を打ち付けられて全てを諦めかけているのに意地悪く足掻こうとしてる姿。


僕はね、必死に生きようとしている人が大好きなんだよ。」





微笑みながら話すその目は何を見ているのだろうか、かつての自分か、はたまた知らない誰かか。彼女を見るその目は慈愛に満ちていた。





「........よろしく、お願い、します。」


「!!ええ、こちらこそ。」





彼女は頬を赤らめながら承諾した。その姿はなんとも可愛らしく思わず抱きしめたくなる程だ。





「では改めまして、僕は詠です、これからよろしくお願いしますね」


「神田Aです、僭越ながらお世話になります....」





幸せそうに笑い合う2人の声が雪の中に響き渡り静かに木霊したのであった。

参→←壱



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設定タグ:鬼滅の刃 , 愛され   
作品ジャンル:アニメ
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Lotus(プロフ) - 黒豆粉さん» ありがとうございます!そう言っていただけると嬉しいです^^* ご期待に応えられるように精進してまいりますのでよろしくお願いします! (2019年11月17日 20時) (レス) id: 0657cdb7e7 (このIDを非表示/違反報告)
黒豆粉 - とっても素敵な作品ですね!!応援しています!!更新頑張ってください!! (2019年11月17日 19時) (レス) id: a216a85358 (このIDを非表示/違反報告)
Lotus(プロフ) - すンずさん» わあー!ありがとうございます!そう言って頂けると嬉しいです(*´`*) これからも頑張っていきますのでよろしくお願いします! (2019年11月9日 17時) (レス) id: 0657cdb7e7 (このIDを非表示/違反報告)
すンず - とても面白いです!!更新頑張って下さい!応援しています! (2019年11月8日 20時) (レス) id: 6823c0d55a (このIDを非表示/違反報告)
Lotus(プロフ) - シオンさん» ありがとうございます....!!!!急に消えたのに探していただいて有難いです!!!期待に応えられるよう精進してまいりますのでよろしくお願いします! (2019年10月27日 22時) (レス) id: 0657cdb7e7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Lotus | 作成日時:2019年10月23日 20時

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