Story 74 ページ14
私の大好きだったA
いつからだろう
それが偽りに変わっていったのは
「母様」
「大好き」
「僕の母様」
そう言って私に駆け寄ってくるAはとても可愛かった
だけど、それが憎かった
美しい顔をして私に微笑むその姿は天からの授かりものその物
そうだ
あの子をあいつに預けたことがあった
私が仕事で、目を離せなくて近くの大きな庭を持っているおばさんに預けた
その日からAは、おばさんにくっついて私が家に居てもそっちに遊びに行った
私しかAにはいないのに
今日一日の話を聞いてもその人に話ばかり
それから徐々に、あの美しい顔が憎く感じ始めて
怒るようになった
「どうして100点が取れないのよ」
「あれほど外で遊ぶなって言ったじゃない!!」
「どうして私を苦しめるのよ!!!!」
「母様、ごめんなさい」
「どこにも行かないよ、ごめんなさい」
「いい子にするから。幸せにするから、泣かないで」
私の事を好きだと言う
私の事だけを必要としてくれる
Aには私で十分だと思った
少ししてAがダンスをしたいと言い出した
私は許可を出した
どんなに憎くても私は母親で
あの子が私を必要としてくれているのならそれに必死に答えた。
ダンスを踊れるようになると、私に見せてくれて
私だけの「コンサート」してくれる
それだけで良かった。
けど、男がやって来て、Aを事務所にと言いに来た。
そいつの顔は覚えてる
今はAのマネージャーをしているらしい
Aを取られた
悲しい
練習の時間が増えて家に帰る時間は少なくなった
私は酒を手に取り、酒屋を回った
「お姉さん綺麗だね」
「俺と一杯どう?」
そう言った彼は私に救いの手を出してくれた
Aを見せると、瞳を輝かせた
そして気が付いた
Aが居れば、この人は私を必要としてくれる
「Aに会ってみる?」
「いいのか?...あってみたいな〜君の息子さん」
私を必要としてくれるなら
Aじゃなくてもいい
この人だけは手放せない
私を必要としてくれているのだもの
Aは私を苦しめるだけだもの
そんなもの私にはいらない
私は幸せになりたい
そのためなら、どんな手段んだって使って幸せになってやる
「A...私を覚えてる?」
『...母様、ど、どうしてここに』
貴方は美しい顔を歪めて
それなのに私を見てキラキラと瞳を輝かす
「...やめて頂戴よ、その顔」
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からすみ(プロフ) - 久しぶりの更新嬉しいです!!この作品が本当に好きで、何度も読み返しています。これからも楽しみにしています!応援しています! (2018年12月15日 0時) (レス) id: 224d9dadf0 (このIDを非表示/違反報告)
かなた(プロフ) - Haylee :Dさん» そう言って下さると励みになります!!亀さん更新になりますができるだけ書くつもりなので、楽しみにしておいて下さるとあり難いです!!! (2018年6月5日 21時) (レス) id: 98d994049d (このIDを非表示/違反報告)
Haylee :D(プロフ) - はじめまして。とても面白くて一気に読んでしまいました!これからも更新楽しみにしています。頑張ってください!次の展開が気になって気になって仕方がないです。 (2018年6月5日 9時) (レス) id: 0356daf5fa (このIDを非表示/違反報告)
かなた(プロフ) - 白さん» ありがとうございます!遅くなりました! (2018年6月4日 23時) (レス) id: dd58b3a5d5 (このIDを非表示/違反報告)
かなた(プロフ) - ゆずさん» 遅くなり申し訳ございませんでした!! (2018年6月4日 23時) (レス) id: dd58b3a5d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かなた | 作成日時:2017年9月23日 12時