アイドル失格

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控え室に戻ってきたマネヒョンが、ウジヒョンと話している僕を見て微笑ましそうにしてた。

えろおやじみたいで気持ち悪かったから、ウジヒョンに挨拶をして出てもらった。



『なんですか』

MG「お前が俺以外の人と喋った。大きな一歩だ」



まるで、何処かで聞いたことのあるセリフをあたかも自分が作った言葉かのように

ペラペラと喋るマネヒョンを見て、やっぱりうるさいと思った。


もう既に、ウジヒョンの物腰柔らかい喋り方が気に入ってしょうがなかった。



スタッフに挨拶をし、家に帰るためにバンに乗り込んだ。




MG「Twitterのフォロワーが一気に300万までいったぞ、見た瞬間漏れるかと思った」

『きたねぇ』

MG「いや、まじまじ」


バンを運転していても、マネヒョンはうるさい。


Twitterを自身の携帯で開くと投稿した記事のハートの横に数字が書いてある。


なんだろうと思ってタップすると、それが赤く光ってビビったからもう一回タップしておいた。



MG「あ、自撮り載せとけよ〜」

『…』


ミラー越しに僕を睨むマネヒョンの瞳が、すごく細くて虎みたい。

怖かったから適当にパシャリ撮ってTwitterにアップする。


題名は…帰る。でいいか。



適当にも程があると怒られたのは後日の話。


家に帰ってゆっくりしようとした。


A担当MGA 気に入られてるぞ


ﾋﾟﾛﾝとなった携帯の画面にマネヒョンのカトクが映る。
なにが気に入られてるのかさっぱりわからん


A主語を書いてください

A担当MG画像

A担当MGBTSのVがお前のことをペンに教えたらしい


マネヒョンから送られてきた画像は、Vアプリの配信画面がスクショされていた。

そこに写っていたのは、派手ながらのシャツを着たＶさん。


別に僕のことを話しても何もならないのに…。



その考えは甘かったらしく、よく見れば視聴の欄がえぐい数字を出している。

この量の人たちに僕の話をしたとなれば、僕は人生が終わる。

あー。

やめてくれ。

僕は誰にも知られず静かに生涯を終えたいのに…




あー

鬱だ。

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