屠所の羊 Ep.16 ページ37
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自分が今どんな顔をしているのかなんて分からない。
化粧が崩れてようが、誰の目にどんな姿で写ってるかなんてどうでもよかった。
いっその事汚い物として見られる方がいいとまで思った。
嗚咽を吐きながら冷たいコンクリートの上に崩れ込んだ。
立ち上がる気力も涙を拭く腕をあげる気力すらなかった。
「ヌナ、ヌナ…！」
肩に暖かい温度を感じ目の前の景色がが人の影で遮られた。
なんとか声のする方に顔を上げると肩を上下に動かし焦った表情のジミンが私を見ていた
「ホソギヒョンのこと…ですか…？」
その名前を聞くとジョングク君の顔が頭をチラつき、顔を伏せた。
何かを察したのかジミンが口を開いた
「とりあえず、帰りましょう。聞きたい事と話したい事があります」
なんとか立ち上がり、ジミンに支えられながら歩いたが、そこから先の記憶はほとんど覚えていない。
恐らく彼の家であろう室内になんとかたどり着いたのだけは理解できた。
ジミンに支えられながらソファに腰掛けた。
私の気持ちを受け入れてくれるように体重をかけた分だけ沈むソファ。
「水飲んで落ち着いてください」
口元にコップを運ぶジミンの手を取り、自分で飲むから大丈夫、と言い、水を口に含んだ。
少し冷えた水が喉を通るのがわかった。
コップを置いてから指で涙の後を拭いた。
『ごめん、迷惑かけちゃって……何から何までありがとう』
「迷惑なんかじゃないから気にしないでください」
『ありがとう…』
「それと、さっき言ったことですけど…俺から話してもいいですか」
隣から正面に向き合う形に座り直したジミン
じっと真剣な顔で私を見つめる彼に静かに頷いた
「まず、この傷のことなんですけど…いつかは言わなきゃと思ってて」
眼帯を器用に外し、机に置いた
「この目も、頬も、腕も……見える傷は全部ホソギヒョンにやられました」
左目はほとんど開いていなかった。
腫れは治まったようだけど、痛々しい傷跡が残っており、筋力も低下したのかまだ瞼がうまく開けられないのだろう。
醜いものを見せてすいません、と新しい布を目に付け眼帯を上から被せた
「俺にもどうにかできたのに…手遅れで。あの時のヒョンに俺の声は全く届いてませんでした」
ギュッと膝を掴むジミン。
どう声をかけたらいいのか分からず、ただ黙ってジミンの話を聞くことしかできなかった。
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綺螺 - ﾘｱﾙ･ﾆﾅｲﾀ･ﾐﾀｲﾃﾞｽ (2020年3月9日 4時) (
レス) id: 63cd4095fc (このIDを非表示/違反報告)
ぴょんてユラちゃん - 怖いけど泣けますね(・∀・) (2018年7月23日 18時) (レス) id: 1ab187734f (このIDを非表示/違反報告)
みお(プロフ) - 怖かったけど、面白いのでついつい先読みしたくなっちゃいました笑笑 (2018年4月7日 11時) (レス) id: 6ed9e5bdcb (このIDを非表示/違反報告)
くろぷけ(プロフ) - 初めまして!!!本当に愛が深くそれと同時に闇の深さを味わえる作品でした!!!衝撃的な部分ばかりで正直夜中に見るべきものじゃなかったですwwあまりの衝撃に「えぐ...」と声に出してしまいましたが、とても面白かったです!!!!!!(＾ω＾ (2018年3月31日 23時) (レス) id: d5c421cc77 (このIDを非表示/違反報告)
あゆた(プロフ) - リソヌさん» 初めまして！そういった感想をいただけて嬉しい限りです｡ﾟ(ﾟ´ω`ﾟ)ﾟ｡ 番外編もいつか投稿しようと考えていたところだったので、もし書ければ投稿しようと思います＾＾ (2018年3月17日 16時) (レス) id: 7bc4b60aae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あゆた
| 作成日時：2018年3月11日 21時
