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七十 ページ25

五条「Aの自由を奪っていたのは、人形のように生きることを強制したのは僕達なのに、君の生き方を否定した」




『違うよ』





彼の言葉を私は咄嗟に否定していた。





『私を縛ってたのは蒼社の人間。それだけは絶対。五条家のせいじゃない。…ごめん、続けて』





私の言葉に五条悟は微笑む。





五条「…それで僕は考えた。君の自由を奪うことになるなら断ってしまえばいいって。普通に断っても君の家の人間は簡単には諦めないだろうと思って、あんな断り方をした」





なるほど…とあっさり納得してしまうのは、彼の言葉が、声が、それだけ真剣だからだろう。





五条「でも君は自由にはなれなかった。…君が蒼社の家を出たと聞いた時は心配もしたけど、家に縛られるよりはいいかって思ってたのに。再会したら昔より酷くなってたなんて本当に笑えなかったよ」





私が家を出たと彼が知っていたことに少し驚き、流石は五条家だなと思った。



恐らく蒼社の家は隠し通そうとした筈なのに。





五条「…それで、僕が今の今まで君に冷たい態度を取ってた理由だけど…」




『……』




五条「仕えるべき人間に散々な態度を取られたら、君も我慢の限界がきて仕えることをやめると思ったのが1つ」





母が人質にとられていなければ、私は早々に彼に仕えることをやめていただろう。



というか最初から仕えることもしなかった。





五条「もう1つは本心をぶつけてほしいと思ったから。…知りたかったと言い換えてもいい。何せ君は感情を滅多に表に出さない」





それはそうだ。



表情に出してしまえば母が危ないと思っていたから。





五条「ついでの理由としては、1度僕は君を拒絶した。理由はどうであれね。だからどんな態度で接していいか分からなかった。まぁ、僕の考えも結局は無駄だったわけだけど」





そう。



五条悟が幾ら私に冷たく接しようが、理不尽な扱いをしようが、彼から離れることはできなかった。



母が人質にされていたから。





五条「この話をしようにも、Aは僕を避けるし、呪霊と接触したことを隠すしで中々タイミングが合わなかったんだよ」




『なんでそれを知って…?』




五条「アリスと1年がその現場を見たからね。といってもアリスとはまだ連絡が取れな『有栖院扇は内通者だった』…マジで?」





五条悟の笑みが消えた。

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よっちゃん - すきすぎたやばいですね。。。。。。別の作品も頑張ってください (2021年2月6日 3時) (レス) id: 7291101692 (このIDを非表示/違反報告)
刹葉(プロフ) - レネットさん» コメントありがとうございます!アリスのことを好きになっていただけて作者は嬉しいです…レネットさんの心を満たせるような小説を書けていたなら心から良かったと思います(^^)こちらこそ読んでいただきありがとうございました! (2021年1月6日 11時) (レス) id: 1a2812ca8a (このIDを非表示/違反報告)
レネット(プロフ) - 最初読んだとき、アリスちゃん嫌な奴だな…と思ってたけど最後まで読んだらアリスちゃんを好きになっしまった…。そして七海のハンカチを差し出すという紳士的な振る舞いがカッコよすぎて心が満たされました。面白かったです。ありがとうございます。 (2020年12月31日 23時) (レス) id: ec8ec8961f (このIDを非表示/違反報告)
刹葉(プロフ) - ccndayoさん» コメントありがとうございます…!とても嬉しいです。ccndayoさんの好みに合う小説を書けていたなら、良かったです(^^)こちらこそ読んでいただきありがとうございました! (2020年12月28日 12時) (レス) id: 1a2812ca8a (このIDを非表示/違反報告)
ccndayo(プロフ) - 読ませて頂きました。もうホントに素敵すぎて途中途中感情移入しちゃって涙が出ました。小説も夢小説もたくさん読んできましたが私のどタイプな内容でした…。素敵な作品をありがとうございます (2020年12月27日 22時) (レス) id: 625a5cfc03 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:刹葉 | 作者ホームページ:http://mobile.twitter.com/fall_0613  
作成日時:2020年12月1日 16時

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