六十六 ページ21
五条side
五条「めーぐーみ!!」
伏黒「…なんですか。耳元で大きい声出さないでください、うるさいでしょ」
五条「生徒のカウンセリングも担任である僕の役目だから」
Aに婚約を解消された日から恵はどこか塞ぎ込んでいるように見えた。
伏黒「……一瞬とはいえ俺はAのことを疑った。…多分それを悟られたんだと思います。あいつ、人の表情に敏感なんで」
結局Aは呪霊と会ったことを誰にも言わなかった。
上層部が下した判断は経過観察。
実際は、次に呪霊と遭遇したところをA共々殺せという命令だった。
恵はそれを知らない。
伏黒「そういえばAは…?」
五条「アリスと任務だよ」
いつもなら恵は僕にそんなことを聞かない。
聞く必要がないから。
それを聞いてくるということは、Aが恵を避けているか、その逆か。
伏黒「今…なんて言いました?」
恵は酷く驚いていて。
五条「アリスと任務。確かに珍しい組み合わせだとは思うけど、そんなに驚くことじゃ_____」
伏黒「違います、そうじゃない」
五条「え?」
伏黒「有栖院さんは今の今までAと任務に行くことを拒否してました。上の人達も渋々それを了承してた。なのに…」
どうして急に?と恵は考える素振りを見せて。
五条「気が変わったとか?」
伏黒「有り得ない。有栖院さんと長い付き合いの五条先生なら分かるでしょ」
恵の言葉に確かにと納得する。
そんな時だった。
五条「…!?」
轟音___まるで雷が落ちたかのような音が響き、とてつもない量の呪力を感じた。
伏黒「今の音…!!」
今にも走り去ってしまいそうな恵の肩を掴む。
五条「恵、何を知ってる?この音は?」
伏黒「多分Aです」
五条「は?彼女は3級だ。こんな呪力…」
蒼社の家でもこんな呪力は感じなかった。
伏黒「Aは呪力量を誤魔化せる。本当ならAは特級呪術師になっていてもおかしくない。でもAは嫌がってた。実力を知られたくないって。…そんなAが」
それから先は言われずとも分かった。
実力を知られたくない筈のAが、形振り構わず本気を出した。
五条「…俺が行く」
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よっちゃん - すきすぎたやばいですね。。。。。。別の作品も頑張ってください (2021年2月6日 3時) (レス) id: 7291101692 (このIDを非表示/違反報告)
刹葉(プロフ) - レネットさん» コメントありがとうございます!アリスのことを好きになっていただけて作者は嬉しいです…レネットさんの心を満たせるような小説を書けていたなら心から良かったと思います(^^)こちらこそ読んでいただきありがとうございました! (2021年1月6日 11時) (レス) id: 1a2812ca8a (このIDを非表示/違反報告)
レネット(プロフ) - 最初読んだとき、アリスちゃん嫌な奴だな…と思ってたけど最後まで読んだらアリスちゃんを好きになっしまった…。そして七海のハンカチを差し出すという紳士的な振る舞いがカッコよすぎて心が満たされました。面白かったです。ありがとうございます。 (2020年12月31日 23時) (レス) id: ec8ec8961f (このIDを非表示/違反報告)
刹葉(プロフ) - ccndayoさん» コメントありがとうございます…!とても嬉しいです。ccndayoさんの好みに合う小説を書けていたなら、良かったです(^^)こちらこそ読んでいただきありがとうございました! (2020年12月28日 12時) (レス) id: 1a2812ca8a (このIDを非表示/違反報告)
ccndayo(プロフ) - 読ませて頂きました。もうホントに素敵すぎて途中途中感情移入しちゃって涙が出ました。小説も夢小説もたくさん読んできましたが私のどタイプな内容でした…。素敵な作品をありがとうございます (2020年12月27日 22時) (レス) id: 625a5cfc03 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:刹葉 | 作者ホームページ:http://mobile.twitter.com/fall_0613
作成日時:2020年12月1日 16時