四十一 ページ42
“アリスがAを傷付けた”
僕の機嫌を損ねるには十分すぎる理由。
五条「……アリス、今自分が何したか分かってる？」
これ以上Aを傷付けることができないよう、彼女を庇うように間に入る。
有栖院「なんで？私はずっと悟のこと想ってきたのに！」
五条「……自分が想ってるからって相手も自分を想ってくれるわけじゃない」
そこだけアリスと僕は似ている。
気持ちが一方通行のまま終わるというのはよくある話。
五条「そんなことも分からないほど君が幼いとは思ってなかったんだけどな」
有栖院「バカ！！」
走り去る彼女を見送る僕の横で、Aが小さな声で言った。
『五条様、良かったんですか？婚約者でしょう？』
僕がアリスに好意を抱いていないことなんてとっくに見抜いているくせに。
でなければ過去、アリスにキスをせがまれていた僕の手を引いて逃げたりはしない。
僕を見上げるAの頬からは血が流れていて、所々血が滲んでもいた。
五条「残るほどの傷じゃないか」
反転術式を用いれば、傷跡も残らない。
この程度で済んだことに心の底から安堵した。
『…あの。……五条様』
五条「…何？」
名残惜しいと感じながらも、Aの頬に添えていた手を離す。
『…どうしてですか？どうしてあの時私に口付けをしたんですか？どうして今私の身を案じるような言動を…』
そうやってまた君は人形に戻ろうとする。
五条「人形に教えてやる義理はないね」
僕が好きなのはAという1人の女性であって、自分の考えを持たない人形じゃない。
『私は…』
五条「人形じゃないのなら自分で考えてみろよ」
『…！』
近々蒼社の家に行くことになるかもしれないなと考えながらその場を後にした。
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茜雫 - 書いている世界観が好きで何度も読んでいるので閲覧数の15分の1は私かもしれないです笑 (2020年11月29日 22時) (
レス) id: e0dca7bd69 (このIDを非表示/違反報告)
刹葉(プロフ) - 茜雫さん» えぇ！前作から見てくださっていたんですか！？ありがとうございます！とても嬉しいです…これからも面白いと思ってもらえるよう、無理せず頑張ります！コメントありがとうございました！！ (2020年11月29日 18時) (レス) id: 1a2812ca8a (このIDを非表示/違反報告)
茜雫 - 初めまして！続きを楽しみに読みながら…何度も読み返してます笑前作同様、とても面白い内容なので、続きが楽しみです！無理せず更新頑張ってください！ (2020年11月29日 18時) (レス) id: e0dca7bd69 (このIDを非表示/違反報告)
刹葉(プロフ) - いーすとさん» コメントありがとうございます！世界観が好きだと言ってもらえて嬉しいです。前作とは少し違う感じに書きたいなと思っていたので…これからも頑張らせていただきます！！ありがとうございます！！ (2020年11月29日 16時) (レス) id: 1a2812ca8a (このIDを非表示/違反報告)
いーすと - なんか世界観がめちゃ好きです！これからも頑張って下さいね！読み続けます！！ (2020年11月29日 15時) (レス) id: e22cc70c93 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：刹葉
| 作者ホームページ：http://mobile.twitter.com/fall_0613
作成日時：2020年11月27日 21時
