40.本当は ページ40
二条side
五条「………関係ないわけねぇだろ、この鈍感女」
背後から聞こえた声は普段の五条悟の声からは想像出来ないほど低くて、更には怒気まで含まれていた。
けれどそれに答えてやるほど私は優しくないし、余裕だってなかったから、そのまま無視して傑君の背中を押していれば。
『うわっ！？』
思い切り後ろに引っ張られて変な声が出た。
五条「傑、ちょっとこいつ借りるから。…昨日みたいに邪魔するなら本気で相手すっけど、どうする？」
夏油「邪魔なんてしないよ。てことで行きましょうか、鳴上先輩」
何故か私ではなくテンションの低い鳴上麗華と校舎に入って行ってしまった傑君。
逆。逆だよ、傑君。
今この状況でお邪魔虫なのは完璧に私の方だから。
『離してよ。無事先輩とくっつけたんでしょ。だったらもう私と君の関係は終わり』
五条「悟って呼べよ」
『彼女でも、彼女役でもない私がなんでそんな呼び方しなきゃいけないの』
もうさっさと先輩追いかけろよ。
有り得ないとは思うけど、傑君に取られたら態々彼女役まで作って頑張ってきた君の努力が水の泡だぞ。
こっちはただでさえ失恋して辛いのに、次は何？
五条「…だったらなればいいだろ、俺の彼女に」
『…………は？阿呆？だって君鳴上先輩と付き合っ…んん！？』
五条「…っ、君じゃないって何回言えば分かんだよ、馬鹿。相変わらずキス下手くそだし」
『…あのさぁ！女遊びやめたんじゃなかったわけ！？こんなことしてたらすぐ…！』
"振られるでしょうが"という言葉が私の口から出ることはなく、代わりに二度目のキスをされた。
五条「やめたわ。やめてこれなんだから分かれよ」
『分かるって何……を……………え？』
キスは本来好きな相手にしかしないものだと思う。
例外としては遊び相手にするくらい。
でも目の前の男は女遊びをやめたと言う。
それはつまり。
『………悟の好きな人って』
五条「だから二条A先輩ですけど」
『っ…！！？？』
五条「俺がいつ四年の先輩が好きなんて言ったんだよ。俺は先輩の中に好きな奴がいるとしか言ってねぇし」
まさかのまさかに顔が熱くなって、五条悟から視線を逸らすのに。
五条「あれ？照れてんの？こっち向けよ、A」
顔を両手で優しく挟まれて強制的に五条悟の方を向く形になってしまった。
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刹葉(プロフ) - みかさん» コメントありがとうございます！個人的には不安ばかりで、そんな嬉しいことを言ってくださる方がいるとは思ってもおりませんでした…！ただただ嬉しいです、ありがとうございます！！これからも楽しんでいただけるような小説が書けるよう精進します！！✌️ (2022年2月18日 21時) (
レス) id: 1a2812ca8a (このIDを非表示/違反報告)
みか(プロフ) - コメント失礼します。完結お疲れさまでした…！！最後の夢主ちゃんの自分の気持ちに気づく描写大好きです…！刹葉さんの書く文章凄く凄く好きで、これからも応援してます！コメント失礼しました〜!! (2022年2月18日 20時) (レス) @page43 id: 38ecdec85a (このIDを非表示/違反報告)
刹葉(プロフ) - kanameさん» コメントありがとうございます！ひぇぇ…嬉しいです…！このコメントを見て私もニヤけてます(( これからも楽しんでいただけるよう頑張ります(о´∀`о) (2022年2月5日 3時) (レス) id: 1a2812ca8a (このIDを非表示/違反報告)
kaname(プロフ) - 私「先生、ニヤけが止まりません」私｢諦めなさい｣私｢OK｣という脳内会議を毎回してますｗｗｗ更新楽しみにしています！ (2022年2月5日 1時) (レス) @page21 id: 7565f8d7cb (このIDを非表示/違反報告)
刹葉(プロフ) - ちゃんちゃさん» コメントありがとうございます…！更新楽しみにしてくださって本当嬉しいです！性癖に刺さったのなら良かった…期待に応えられるよう、これからも頑張ります！^ ^ (2022年2月1日 21時) (レス) id: 1a2812ca8a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：刹葉
| 作成日時：2022年1月27日 15時
