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私、如月Aが絶対逆らえない人間はこの世に一人だけ存在する。
五条「A、空き教室にでも行こうか」
『嫌だよぉ…!Aはまだ死にたくないもぉん…!!」
五条「…はぁ」
五条君は溜め息をついて、今まで浮かべていた笑みを一瞬で消した。
五条「俺が行くって言ってんだからお前は大人しくついてくるしかねぇんだよ。拒否権なんかあると思ってんの?」
『ないです、ごめんなさい…あぁ、キレた顔も素敵』
私が逆らえないのは学生時代の五条君…というよりはキレてる五条君である。だって逆らったらマジ殺されそうなんだもん。
蓬「…え。如月さんってあんな喋り方出来るの…?」
夏油「なんだ。蓬はまだそんなことも知らなかったのか?私と悟はとっくに知っていたよ」
蓬「え"」
蓬と夏油君が何か話しているが私には聞こえないし、聞こうとも思わない。
だってその会話を聞く為には意識をそちらに向ける必要があるわけで、意識を五条君から逸らしたら殺される可能性がある。第一優先は自身の命。
命は大事よ。お金はその次に大事よ。そしてその次は顔ね。これは如月テストに出ます。
五条「はい、いい子いい子」
そう言って五条君は私の頭を優しく撫でる。おいおい、私は犬か。
五条「最初から言うこと聞いてたらもっといい子だったんだけどな」
『あのぉ、これもしかしなくてもぉ…調教されてるぅ?』
五条「え?なんのことぉ?僕分かんない☆」
『………可愛いな…っ…クソッ…』
蓬には絶対聞こえないよう小声で呟く。
五条「僕は可愛いって言われるよりかっこいいって言われる方が嬉しいんだけど。…かっこいいって言ってよ、A」
耳元で囁かれた言葉は甘く、吐息はこそばゆい。私が相手にしている人間はとことん女慣れしている強敵だ。
そんな人間にどう対応すればいいんだろう。
っていうかこのままだとマジで五条君と結婚することになってしまうんだけど、回避する方法はないのかしら。
確かに私は五条君に結婚してもいいって言ったよ。言ったけどさ、翌日に婚姻届渡されるとは思わないじゃん。
しかもその一週間後には何食わぬ顔で“新居は此処ね”って言って自作の地図渡してくるし。
五条「どしたの?ぼーっとしちゃって。あ、もしかしてお姫様抱っこで運ばれ___」
『自分で歩けるからぁ♡』
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chiaki0708(プロフ) - テンポよく最後まで楽しく読みきれました!!また作者さんの違う作品も見に行きます! (2022年1月9日 9時) (レス) @page39 id: 26a665cc7a (このIDを非表示/違反報告)
七不思議零番たんでち - 作者さん!!!!これは御願いなのでやらなくてもいいんですが… 後日談(仲良し一年ズも出てくる)つくってほしいです!!!! 素晴らしい作品をありがとうございました!!!! (2021年4月3日 3時) (レス) id: 94bc23990d (このIDを非表示/違反報告)
柿助 - 完結おめでとうございます!作者様が書く夏油の切なげな恋が大好きでした!お疲れ様でした! (2021年3月31日 7時) (レス) id: fedb05499d (このIDを非表示/違反報告)
るーり - 完結おめでとうございます!なんだか、とても楽しめるお話でした!!作者様、最高!!! (2021年3月22日 14時) (レス) id: 7ac2a7ec47 (このIDを非表示/違反報告)
宮夢(プロフ) - 完結おめでとうございます!お疲れ様でした!次回作も楽しみにしています! (2021年3月21日 15時) (レス) id: 84aaee8034 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:刹葉 | 作者ホームページ:http://mobile.twitter.com/fall_0613
作成日時:2021年2月24日 18時