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『恵ぃ〜。改めて見てもボロッボロだねぇ。フフッ』
伏黒「うっせぇよ」
恵は頭?というか額に包帯を巻いていた。
昨日はあの後先生が表に出てきた宿儺と戦い、その後元に戻った虎杖君を気絶させ、事件は終わりを迎えた…わけもなく。
『…なんで私の術式先生にチクったの』
伏黒「有限呪術なんて教えるしかないだろ。あんな規格外の術式」
『………そういうもんかなぁ』
・
昨日___
それは先生が虎杖君を背負い、私と恵がその後ろを歩いていた時のことだった。
伏黒「五条先生…」
五条「なぁに?恵」
伏黒「輪禍の術式は“有限呪術”です」
五条「……………は?」
『うわ、チクった!』
別に絶対黙っててほしいってわけでもなかったけど、面倒なことになるだろうし、もしものこともあるだろうから、知らないのなら知らないままでいて欲しかったのに。
有限呪術と聞いて先生が私を思い出さないという確証はない。
この術式は少し特殊だから聞いた人間に与えるインパクトというのはかなりデカいし。
五条「それ本当?間違いない?」
伏黒「本人が言ってたんで間違いないですよ。…まぁ輪禍が常人ならの話ですけど」
『ちょっと待ってよ恵。常人ならってなんだコラ。いてまうぞ、コラ』
私はどっからどう見ても、どう考えても常人だよ。
基準?基準は悟先生ですが。
…っていうかもう先生呼びやめようかな。先生らしくないしな…もう心の中では悟って呼ぼ。うん、そうしよう。
五条「…有限呪術の使い手ならもっと早くに自白させるべきだったな」
歩みを止めた悟は私の方を振り向き、いつもとは違うトーンで
五条「A。なんで言わなかった?」
と聞いてきて。
“おぉ…こっわ。十年ぶりのマジトーンじゃん”と思ったのは秘密である。
『さて。なんででしょう』
五条「…別に言わなくてもいいけど、その場合は高専に戻ってから無理矢理口を割らせるってことになるよ。僕は今自白することを勧めるね。Aの為にも」
『出来るもんならやってみて下さい』
五条「……逃げんなよ」
『逃げませんって』
・
というのが昨日起きた事の全てである。
『先生怖かったね〜』
伏黒「…あんな反応になるのも当たり前だろ。有限呪術の持ち主なんて六眼と無下限呪術の抱き合わせくらい珍しい」
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緋雪(プロフ) - 大好き過ぎて定期的に見てます泣泣泣 (2023年3月30日 3時) (レス) @page32 id: 44bf006712 (このIDを非表示/違反報告)
sou(プロフ) - 刹葉さんの作品大好きです!!以前のぶりっ子のお話もとっても好きでしたが、今回のお話の五条先生もとっても好きでした!! (2022年2月10日 18時) (レス) @page32 id: 26a665cc7a (このIDを非表示/違反報告)
jyjy - ガチ泣きしました…… すっかり作者様のファンです! (2022年1月29日 19時) (レス) @page32 id: 2ce4079fbc (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり(プロフ) - めちゃくちゃ泣きました…。感動しすぎて。作者様は本当に神ですね。どの作品も本当に面白いです!これからも頑張ってください! (2021年7月21日 3時) (レス) id: d69ff754f7 (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - 泣いてしまいました…! 続編が欲しいと思うのは私だけではないはず! (2021年3月21日 18時) (レス) id: 2fea210edb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:刹葉 | 作者ホームページ:http://mobile.twitter.com/fall_0613
作成日時:2021年2月23日 13時