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『…本日はどのような御用件で…?』
改めて七海の対面に座る。
七海「五条さんの件です」
『……その話はしたくないかな』
五条の話をしていない時でさえ五条のことを思い浮かべてしまうのに、五条の話をしたら私はきっと会いたくなってしまう。
七海「何故ですか?」
『何故って…私は少しでも早くアイツのこと忘れたいんだよ。別れた相手のことをずっと引き摺るって辛いでしょ。…それに五条はもう私のことなんて好きじゃない』
七海「それが本人から聞いたことなのであれば私も名雪さんの意見に賛成しますよ。一刻も早くあの人のことは忘れるべきだ。…ただそうでないのであれば貴方は再度五条さんと話をすべきです」
『……!』
七海の言葉で別れてからの五条との会話を少しずつ、なるべく鮮明に思い出す。
(僕は別れたつもりないし、お前が京都校に行くのも認めないから)
(浮気なんてしてないから)
(これなら別に大丈夫か。伊地知、念の為急いで)
(僕の話を聞きもせずに浮気だって馬鹿の一つ覚えみたいに)
『…確かに好きじゃなくなったなんて一度も……言われてない』
私が勝手にそうだと決め付けて、思い込んでいただけだったと七海のおかげで初めて気付く。
七海「まぁ無理もないとは思いますがね。誰だって浮気をされたら一度はそう思い込むでしょう」
『でも…だったら…なんで浮気なんか…』
七海「それは私の口からは言えません。五条さんと直接話して聞いてください」
『…無理』
七海「は?」
小声で拒否した私に七海は顔を顰めて。
『……五条と話し合う必要があるとしても今はアイツと会って話せる程心に余裕がない』
五条が私以外の異性と関係を持った理由が“私のことを好きではなくなったから”ではなく、他の理由からだとしても、五条が他人を抱く姿を私は見てしまった。
あの光景がずっと頭から離れない。
『今会ったら私多分アイツに酷いこと言うから。散々酷いこと言ってここまで逃げてきた身で言うのもアレだけどさ…五条のことをもう傷付けたくはない』
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shyaberuazarashi(プロフ) - やばい解釈一致すぎる…すっきりしたしもう色々最高でした! (12月18日 22時) (レス) @page46 id: e3d211137e (このIDを非表示/違反報告)
ゆうり?★*゚(プロフ) - このくそヤリチン五条許せん、、、!ヒロイン普通に可哀想 (7月24日 11時) (レス) @page31 id: 35bcc8e605 (このIDを非表示/違反報告)
あみ - いや五がそもそもあありえないけど、別れたって元カノに言ってたよね?あれでよく許せたな (2021年10月25日 5時) (レス) @page46 id: c00755ba92 (このIDを非表示/違反報告)
ぬん - 何だか最後までヒロイン報われなくて可哀想、、もっとこの糞ヤリチンを徹底的にボコボコにしてあげて欲しかった(笑) (2021年7月3日 8時) (レス) id: c2c5a94e17 (このIDを非表示/違反報告)
みー - この作品めちゃくちゃ面白かったです!鈴ちゃんが五条先生を殴っててくれて安心しました!(笑)あのまま許してたら私の気が収まらん!!本当に面白かったです! (2021年2月26日 20時) (レス) id: bb74a842ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:刹葉 | 作者ホームページ:http://mobile.twitter.com/fall_0613
作成日時:2021年1月12日 1時