観用少女【TH】 (ページ10)

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お留守番ページ10

YGside

テヒョン達が買い物に出てはや3時間。

よく分からない人形にリビングをウロウロされたらたまったもんじゃないから皆リビングに集まってる。

テヒョンからはお昼になったらミルクあげて、退屈そうなら何とかして！とだいぶアバウトなお願いをされてる。

なんだ何とかしてって。一発ギャグでもやれってか？

「ところで君はどういう原理で動いてるの？電池？それともカラクリ？」

ナムジュナがそう聞いてもAとかいう人形はにこ、と貼り付けたような笑みをするだけ。

不思議だ…とナムジュナがその人形に手を伸ばしたとき、パシ、と乾いた音が響いた。

「レディに許可もなく触るなんて失礼よ。」

どうやらこの人形がナムジュナの手を払ったようだった。さっきまでの笑顔はどこへやら。真顔である。

顔が綺麗なばっかりに真顔だと形容しがたい威圧感がある。

これにはナムジュナもす、すみません、と敬語。

なんだコイツ。生意気だな。うちのマンネ並に生意気だ。

「ヒョン、ユンギヒョン。」

「ん？」

「あの人形今ナムジュニヒョンのこと叩いたよね？」

「あぁ。」

「生意気じゃない？人形のくせに。」

うん、ウリマンネ。俺も同じこと考えてたけどお前人のこと言えないからな？

その後も昼になったからミルクをコップに注いで目の前に出したらプイッと顔を背けるし、

なんだよカップにもこだわりあんのかよ、と思って昨日テヒョンが使ってたお高いカップで出してやっても顔を背ける。

ほんっとに生意気だな、コイツ。

「そうだ、昨日テヒョンからあなた達がアイドルだって聞いたの。
歌って踊る人だって言ってたけど、私見たことないの。」

え、急に喋るじゃん。何を期待して俺を見上げてんだよ。

「え、何、もしかして見たいの？」

コクコク首を縦に振る人形。その目はさっきまでとは打って変わってキラキラしていて、

「あー、わかったよ。部屋にあるやつ取ってくるから待ってろ。」

悪い気はしなかったからグガとナムジュナに監視を頼んで、自分の部屋にあるライブのDVDを取りに部屋に行く。

「持ってきたぞ。セットするからちょっと待てよー。」

こないだ終わったツアーの1つ前のツアーライブの映像。
こん時あんなことあったなー。とかぼんやりテレビに映る自分達を見る。

この我儘姫のお眼鏡にかなったかな、とそちらを向けば口を半開きでテレビに釘付けだった。

なんだ、多少は可愛げあんじゃん。