七 ページ7
｢ほー。そんで私に相談ねぇ…。｣
出された煎餅を食べつつ、私の話に耳を傾ける彼女。
｢だってあなたしか私知らないし。｣
｢ああ〜、最近あまり人来ねーんだよなここ。｣
霊夢だっていねー時が多いし。と、不満げに言う。
まあ、確かに魔理沙さん以外来ないし、魔理沙さんが来る時間に限って見回り行ってしまうし。
｢暇だから来てんのに意味ねーなー!｣
ため息を吐きつつ、ごろんと寝転がる魔理沙さん。
いや自分ちのように当然と寝転がるな。
｢ちょっと。相談聞いてくれるって約束、忘れないで下さいよ。｣
｢そんな約束はしてないだろふざけんな。｣
呆れたようにこちらを見てくるが、煎餅へと伸ばされたからそっと菓子入れを離す。
こうなれば交換条件だ。
｢ぐぬぬ…。…………ハァ。わーったよ!聞く聞く。｣
降参だとでも言うように、起き上がってくれた。
よしよし。
｢んでもよ、アイツいつも通りだぞ？会った時に話しかけたりするけどさ。｣
｢じゃあ私の気のせいという事…？｣
｢まあそうなるだろ。｣
ほんの少しぬるくなったお茶を啜りながらうんうん考える。
でも気のせいで終わらせられないんだよね……。
｢………見てわかるくらい変なのかよ？｣
｢そうです。顔に思いっきり感情を出すんです。｣
今日だって、出る時に私が行かないと断ったらむすっとしていた。
それを伝えたら何かに閃いたよう。
｢な〜るほどね。普段あんま顔に出さねーアイツがね〜。｣
ニヤニヤとどこか嬉しそうに言う魔理沙さん。
楽しそうでもある。
｢理由は分かったけど、これは私からは何も言えねーからアイツが素直になるまで待っててやれ。｣
いや〜まさかのアイツがね〜。
嬉しそうに笑う彼女の後ろに何か見えた。
………羽？
｢よー霊夢！！天才なアタイが来てやったぞ！！｣
｢来てやったのかー。｣
｢お、おじゃまします…！｣
羽生えた二人と女の子……？
。
《妖精と妖怪のお出まし。》
。
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