姉と弟(改) ページ1
佐野天音。
最年少外科医と言われ世界各地で困難な状況の手術を行い成功させてきた天才外科医。
ある条件をクリアしていれば救えない命は無いと豪語する。
彼女が手をかけた患者は誰一人死にたっておらず、その技術は秘術とまで言われている。
だがしかし。
彼女が携わる外科手術は膨大な費用がかかるため、病院側は最終手段で、と患者には説明する。
その費用は、手術内容にもよるがおおよそ六千万円からだと言われているが命には変えられないだろうと、病院が支払うシステムになっている。
病院に所属する事はなく常にフリーランスであるが、予約で埋まっている。
そんな凄腕の外科医だが、相当なブラコンである。
もう一度言う。
相当なブラコンである。
これにはその腕を尊敬していた研修医や同僚から引かれるほどのブラコン重傷者である____
アメリカ合衆国_____空港
『はぁ…♡可愛い…♡』
携帯を開き画面に映る弟の写真を愛しいそうに眺める彼女がその天才外科医の佐野天音である。
『相変わらずの弟好きですね…』
呆れ気味の彼は天音のサポートをしている蔵之宮連。
小さい頃から中がよく、高校では暴走族に所属し天下を取ったチームにいたこの二人。
今は上下関係の厳しい世界にいるため自室から出れば対等ではなくなるのである。
『万次郎に彼女ができてたらどうしよ…私が居ない間にイチャコラウフフ…考えただけで三途の川が見えてきた…』
『貴方の弟は貴方に似てるんです。その可能性はゼロでしょう』
『即答…』
自分の妄想で出来上がった弟の現状をめそめそ口にする天音にきっぱり言う。
これもまた彼女をよく理解しているからできることである。
『はぁ…もうすぐ離陸です、シートベルト締めてください』
『はぁい♡あぁ…待ってて私の可愛い万次郎♡んんんんマッ♡』
『ケータイ切ってくださいッッッ!!』
ロサンゼルスを背に愛しき弟の画像を見ながら飛行機は動き出した。
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作者名:月影玲 | 作成日時:2022年2月20日 21時