この手に科学の灯を３ ページ35
そして、現在________
金狼/銀狼「ぅぉおおりゃああああ！！！」
二人思いっっきり円盤を回している。その表情を見るからにこれはかなりの重労働だ。
コハク「さすが兄弟、息ピッタリだ」
千空「ｸｸｸ、金狼銀狼ゲットで科学王国民もだいぶメンツが揃ってきたな！！」
千空と私。クロム、コハク、スイカ。
そしてラーメンを食べてくれる人たちと、金狼銀狼。
ゲン「ホントにアレで発電できてんの？」
どこか半信半疑なゲンに私はあるものを見せる。
A「蒸し焼きにした竹の繊維だ」
それを見て不思議そうに目を丸くするメンタリスト。まぁ見ていれば多分そのうち判る…と思う。
辺りが真っ暗になってきたので千空と私、クロムは倉庫のてっぺんに登る。
コハク「高い場所が必要なのか？」
千空「ｸｸｸ、関係ねえよ。ただまぁ……せっかくだからな」
導線を伸ばして、ゲンに見せた蒸し焼きににした竹の繊維の両端にくっ付ける。
ゲン「あ〜〜。そうか、アレ。エジソンか〜！」
A「日本の竹から作ったエジソンの電球だ＿＿」
千空「クロム、夜は怖ぇか？」
クロム「……おぅ、そりゃまぁ真っ暗だかんな。なんだよ急に」
千空「俺らの時代に暗闇はねぇ。電球が世界から夜を消した。エジソンのオッサンが白熱電球で、24時間をねじ伏せた」
すると竹の繊維がぽうっと光りだした、
千空「人類は科学で夜に勝ったんだよ。…これは夜の闇を3700年ぶりに照らす、科学の灯だ」
眩しいくらいの白い光が辺りを照らす＿＿＿
その光に…どれだけの生物が目を奪われただろう。
真っ暗だったこの地に一つの光が灯った。
それは、3700年ぶりに地球を照らした。
時間にしてわずか1秒にも満たなかったが、炎のそれとは全く異なる、科学の
それが意味するのは正しく、『科学の進歩』
ネレウス、聞いてくれ。
出会ったばかりの頃、君が私に言ったことを覚えているか？忘れてしまっているよな、随分と前の話だ。
「何か欲しいものはないのか？」
昔は答えられなかったけれど、この石化した世界でようやく欲しいものを見つけたんだ。
世界の全てを知りたい、見てみたい。
文明を復興させながら、君と千空と
出会うことのなかった仲間たちと共に
だからお願い、神様だなんて信じちゃいないけれど
復活したら、
またあの時みたいに、私の隣を歩いてくれないか？
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作者名：Saki | 作成日時：2021年8月24日 16時
