【話集】fluff

2-8 quarrel ページ34

「結局、女ってのは干渉しないと気が済まないんだな。それを知ったところでどうにもならないのに。」

珍しく、上杉がヒートアップしてるぞー、と若武。

でも、私は女という理由でそういう風に決めつけている考え方に納得出来なかった。

「興味があったり、好きな人だったら、男の子でも気になったり追求したりするでしょう。すぐに男女差別、はからないでよ。」

ついつい口調が冷たくなってしまう。

「そういう立花も自分が女だからって女の味方してるじゃねーか。所詮女だな。」

「何それ。」
冷ややかに睨まれて言葉が出ない。

「アーヤもういいよ、自分でなんとかするから。」

少なからず、私はみんなのために対等になりたい。仲間でいるよう努力するって誓ってくれたのは上杉君じゃない。

裏切られた、とか喪失感ではないけど心にぽっかり穴が空いたような気分だ。

「翼、力になれなくてごめん。」

それだけ言うと私はその場を後にした。これ以上ここにいると泣いてしまいそうだったから。

女であることを非難されたような気分だった。

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