1-3 childhood ページ3
昇降口への廊下を歩きながら、彩は小さく微笑む。私、トロくないじゃん。肝心な時、所でヘマをしてしまったり、瞬時に判断できなかったり、KZメンバーによって支えられてきたもののこのままでいい訳ではないと分かっている。
少しずつ直していきたいな、そう決心しながら靴を履き替え校門を出た。
・
「ただいま。」
彩が玄関のドアを開けると奈子が待ちきれんとばかりにダイニングから飛び出してきた。
「お姉ちゃん、お帰り〜。クッキー焼いたの。プレーンとイチゴ味作ったんだ。智くんにもあげるんだ〜。」
ぷっくりしたほっぺを赤くしながら奈子は荷物を置き、手を洗いに行く彩に話しかける。
彩はそんな奈子を素直に可愛いなと思う反面、羨ましかったり妬ましく思ってしまったりもする。
ダメダメ、下校中にした決心が揺るがないよう自分を戒める。こんなに卑屈になってちゃダメだ。ポジティブシンキング、ポジティブシンキング。
「お姉ちゃんどうして首振ってるの？」
「なんでもないよ、さて、奈子のクッキー食べたいな、お姉ちゃん、帰るときもたのしみにしてたんだよ。行こ。」
そう言って、奈子の肩を押しながら洗面所を出る。意識して行動しないと。
「ん、美味しい。イチゴがちょうどいい甘みと香りだね。」
少し暗くなった気分がすぐに吹っ飛ぶ。
「でしょ〜、奈子が作ったんだから！ねぇ、ママー？」
「そうね、奈子ちゃんが作ったんだもの、当たり前よ〜。そうだ、彩、お弁当作ってあるから持って行きなさい。あとクッキーも余ってるからこのラッピングしたの持ってっていいわよ。」
何かで良心は末っ子に甘いって聞いたことがあるけど、うちのママは奈子にすごく甘い。まぁ、奈子が可愛いのは分からなくもないけど。少し寂しさを感じるけどそれを思わせないように受け答える。
「ありがとう、ママ。クッキー貰っていくね。休み時間にでも食べようかな。ご馳走さま、奈子。」
ゆっくりとお茶をしている間に10分も過ぎていた。現在、17時20分。塾の授業開始の時間が18時10分。10分前には着席して予習をしていたいから、もう出ないと。急いで秀明バックに教材とお弁当を詰め込み家を出た。
オススメのKZ!
裏庭は知っている
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晴紗(プロフ) - トプ画が完成しましたのでご確認をよろしくお願いします＊ (2018年3月5日 17時) (
レス) id: add7b6b2fa (このIDを非表示/違反報告)
anony(プロフ) - 音子さん» わぁ、早速返信してくれてありがとうございます。もし、リクエストなどありましたら気軽に教えてくださいね。少しでも面白いと思ってもらえるように尽力しますから！ (2018年2月15日 19時) (レス) id: c627713d52 (このIDを非表示/違反報告)
音子(プロフ) - anonyさん» こちらこそ！続き楽しみにしてます！ (2018年2月15日 18時) (レス) id: e291775004 (このIDを非表示/違反報告)
anony(プロフ) - 音子さん» 初めてコメントをいただけてとても嬉しいです。ありがとう！これからもよろしくお願いします。 (2018年2月15日 18時) (レス) id: c627713d52 (このIDを非表示/違反報告)
音子(プロフ) - お話読ませていただきました！とっても文章が綺麗で、上手だなーって思いました！これからも頑張ってください！応援してます！！ (2018年2月15日 18時) (レス) id: e291775004 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：anony | 作成日時：2018年2月5日 17時
