【話集】fluff

1-13 childhood ページ13

「諸君、これは事件だ。」
少し厳格な口調で言ってみる。




「なんでも事件に仕立て上げんじゃねーよ。別に大したことないだろ。」

顔を歪めて、少し悔しそうに上杉が言う。
お前だってなんか苛立ってんじゃん。黒木も、うら悲しそうな表情をしている。

「なんか砂原の時のような気持ちになるな。」

黒木の言葉に素直に頷いてしまう。なんか自分のものを取られた気分だ。


そんなこんなで立ち話をしている間にソイツはこちらに向かって歩いてきた。

うわ、めっちゃ男前じゃん。俺の方がカッコいいけど！

俺ら3人が揃ってソイツを見ていたのかソイツも不思議そうにこちらを見下ろしながら通り過ぎた。

うわ、超ムカつく。身長は男のロマンの１つだ！！！

「立花って以外と面食いなのな。」

「おい、上杉先生、なんで付き合ってる前提なのさ。」

「っな、」

上杉と黒木のやりとりを聞いて思った。立花に近づく男は俺らが阻止してやる！

「若武先生、アーヤにはアーヤの付き合いがあるんだから、俺らが介入するのはおかしいだろ。」

俺の考えを察してか黒木が言う。
「で、でも気になんだろ。よーし、探偵チームKZ、裏調査だ！」

上杉も黒木も気になっているようで、異議は唱えなかった。ふん、お前ら素直じゃないんだから。

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