労咳 ページ32
松本先生が隊士の健康診断に訪れた｡
診断を終えた後屯所が汚すぎると先生に怒られ全員で掃除を行うことに｡
松｢沖田君､ちょっと｡｣
松本先生と沖田さんが皆の中から静かに離れていく｡
崎｢雨宮君｡｣
私と同じようにそれに気づいた山崎さんが声をかけてくる｡
言わなくてもわかる､尾行しろということ｡
崎｢俺も先回りしていく､頼んだ｡｣
貴｢はい｡｣
ついていくと2人は中庭の椅子に座り話し始めた｡
松｢君の病は労咳だ｡｣
沖｢なんだ､やっぱりあの死病ですか｡｣
貴(労咳...)
死病といわれている労咳｡
沖田さんはもう長くは生きられないということ｡
松本先生は新選組を離れ療養すべきだと言ったけど沖田さんはそれを拒んだ｡
自分は人を斬ることしかできないから､と｡
松本先生は沖田さんの意を酌みそれ以上は何も言わなかった｡
沖｢...咲耶ちゃん､いる？｣
松本先生が去った後､沖田さんは私の名を呼んだ｡
山崎さんに目配せをすると頷き､山崎さんも立ち去った｡
貴｢沖田さん､気づいていたんですか？｣
沖｢ううん､なんとなく｡君のことだからいるんじゃないかって思ったんだよ｡｣
貴｢なるほど｡｣
沖田さんの隣に腰掛ける。
沖｢...ごめん､咲耶ちゃん｡ちょっと背中貸してくれない？｣
貴｢いいですよ｡｣
横に並んで座っていた体勢から沖田さんに背中を向ける｡
沖｢ありがとう｡｣
いつもの沖田さんからは考えられない弱々しい声だった｡
頭と手を私の背にのせたまま沖田さんは話した｡
沖｢薄々は気づいてたんだ｡労咳のこと｡僕はあとどれくらい近藤さんの為に刀を振れるのかな？役たたずになったら僕は生きてる価値がなくなってしまうんだ｡そんなの嫌だ...嫌なんだよ...｡｣
独り言のように呟く沖田さん｡
私はそれを黙って聴くことしかできなかった｡
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シルバーウルフ - 最初から全て読ませてもらいました。凄く面白いです！！！！(o・ω・o)更新再開楽しみにしてます。(*^^*) (2020年8月7日 15時) (
レス) id: 769a4deb70 (このIDを非表示/違反報告)
咲耶(プロフ) - ノドカさん» ありがとうございます！どんどん更新できるように頑張ります！応援ありがとうございます！ (2018年1月27日 20時) (レス) id: 5d27d89fab (このIDを非表示/違反報告)
ノドカ - とても面白いです!更新楽しみにしてます！頑張ってください! (2018年1月27日 19時) (レス) id: 94062155e7 (このIDを非表示/違反報告)
咲耶(プロフ) - ミリアさん» とても嬉しいです！更新を早めにできるように頑張りたいと思います｡今後の作品の参考にさせて頂きますね｡応援ありがとうございます！ (2017年12月3日 0時) (レス) id: 5d27d89fab (このIDを非表示/違反報告)
ミリア - 凄く気に入った作品で続きが楽しみです今後他の作品を作る予定があったら薄桜鬼とコラボかトリップか転生したワールドトリガーの三雲隊か三輪か天羽の姉か妹かアニメKの作品が読んでみたいです説明が下手だったらすみませんこれからも更新頑張って下さいね (2017年12月1日 15時) (レス) id: 9bec705c08 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：咲耶 | 作成日時：2017年9月9日 18時
