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『 素性を明かしちゃいけないってのもあった。
けど、それが俺だって言ったら、もう感情が
抑えられんくなる気がして、』
「 永瀬 って名前聞いて思い出せなかったのは
あの時は "廉くん" って呼んでたからだよね、」
『 そうやったな…、(笑)
任務でAに専属で付くことが決まった時
嘘やと思った。』
「 どうして？」
『 ずーっと好きだった初恋の子と、
一緒におれんねんで、心弾むやろ？(笑)』
あの時好きだったのは私だけじゃなかったんだ。
『 命懸けで護るって決めて引き受けたんや。
そこら辺の高橋ってやつにも渡さんし。
俺自身…、もう大事な人を失いたくない。』
それはきっと、お母さんの事だ。
そしてネクタイをいきなり外し、
ボタンをぶちぶち開けて袖のボタンも外しだした。
『 これも全部、聞いたんやろ？』
「 …うん。」
永瀬さんの首元にはあの時見えた切り傷が
まだくっきり残っていた。
手首にも赤茶の楕円形の火傷の痕があった。
私に知られてしまったのかかなり落胆していた。
私は首元の傷に手を伸ばして触れた。
傷つけられた永瀬さんの気持ちは
私なんかじゃ分かり切れないけど
ごめんなさい って念を送った。
『 まーた、そんな顔して。』
「 なんて言ったらいいのか分からないけど…、
今の私だったら絶対あの時大阪に帰ること
止めてる。」
『 …もういいんよ。』
「 よくないよ…。初恋の人と別れたと思って
再会したら空白の間大変な思いしたんだよ、？」
永瀬さんは私の手首を優しく掴んで
首元から離した。
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紫暢(プロフ) - 卵さん» 初めまして、本作に目を通して下さってありがとございます:-) そのお言葉を励みにこれからも頑張ります。 (2019年5月14日 18時) (
レス) id: 4079e9622e (このIDを非表示/違反報告)
卵 - こんにちは、作者さんとは初めましてですね！この作品とても面白いです！これからも、読ませていただきます！更新頑張ってください！ (2019年5月14日 16時) (レス) id: 4c39965e2a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫暢 | 作成日時：2019年5月13日 2時
