◇ ページ3
・A
その日は一日モヤモヤしていた。だから、会社の人からの電話が鳴った時、嫌な予感がよぎったのも事実だ。
メンバーとの撮影を中断して、私はそのまま地元へ向かう事に。響にも連絡を入れたが、どうしても抜けられない仕事があるらしく明日すぐに向かうと言っていた。
当たり前が当たり前じゃないと、知っている筈なのに。平然を装う為に、自分を何とかして落ち着かせようとすればするほど、焦りの方が先に出てきてしまう。
数時間揺られ到着してすぐにタクシーで病院へ。病院へ行くと、兄の部下の人と婚約者である薫さん達がやって来た。
「Aちゃん！」
「薫さん、すみません遅れてしまって」
「ううん……来てくれてありがとう」
病室を案内してもらい、部屋へ入ると以前顔を見た時よりも、少し痩せた兄さんの姿があった。
「A……来たのか」
「来たのかじゃないよ……体はどう？」
「無理し過ぎだって医者に怒られた。この歳になって医者に怒られるなんてな……部下にも薫にも怒られたし」
「当たり前だよ」
私だって怒りたい、どうして無理をしたのかとか、少しは休んでも良かったでしょ、とか。だけど、自分も兄さんの事を言えないくらい無理をする性格なので、兄さんの周りに叱ってくれる人がいて良かったと思う。
・
兄の体調が安定してきた頃、兄に今の現状を聞いた。
現在＿＿グループで重要なのは、東京支店の安定と大きなプロジェクトの成功。
「プロジェクトの期限は1年。それと同時に東京支店を安定させるのが今現在の目標だ。少なくともこの2つはグループの将来に関わる」
グループの将来に関わるとなると、兄が無理をしてまで仕事をする理由がわかる気がする。
兄は、もっと効率のいいやり方があると思うから考えてみる、と言う。入院してまで仕事の事、自分の体を犠牲にしてまでも、ずっとトップに立ち続けてる兄を見ていると、本当に尊敬する。私に何か協力出来ることはないだろうか。
・
「姉さん、何か考えてんの？」
弟の響が運転する車にて、考え事をしていた私に問いかけてきた響。
「1年、実況者として活動休止したらどうなるかな」
「活動休止って……何言ってるの？ もしかして兄さんの話聞いて？」
「いや、ずっと考えてた事ではあるよ」
私と響の間にしばし沈黙が流れた。
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした！
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翠(プロフ) - こはるさん» こはる様 色んな未来がありますからね、今はまだ未定ですが今後未来を描く可能性はあると思います。その時は是非楽しんで頂けたら嬉しいです！ 長い間、ありがとうございました！ (2021年10月24日 2時) (
レス) id: 9695208d23 (このIDを非表示/違反報告)
翠(プロフ) - 超夢女子さん» 超夢女子様 ありがとうございます！ 楽しんでいただけたなら、今まで書いてきた事は無駄じゃなかったと思えます。本当にありがとうございました！ (2021年10月24日 2時) (レス) id: 9695208d23 (このIDを非表示/違反報告)
翠(プロフ) - 匿名きつつきさん» 匿名きつつき様 ありがとうございます！ 長い間、この小説を読んでくださった事に心から感謝申し上げます。本当にありがとうございました！ (2021年10月24日 2時) (レス) id: 9695208d23 (このIDを非表示/違反報告)
こはる(プロフ) - 未来の話も気になるところではありますが、完結おめでとうございます！本当に長い間お疲れさまでした！！ (2021年10月23日 20時) (レス) id: 8382f4db1b (このIDを非表示/違反報告)
超夢女子(プロフ) - 完結おめでとうございます！本当に楽しく長い間読ませていただきました！！お疲れさまでした！！！ (2021年10月23日 16時) (レス) id: 82e8868df8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：翠 x他1人 | 作成日時：2021年10月1日 17時
