13話「個性把握テスト��」 ページ13
力任せの一振りではなく、指先にのみ集中させる。
それが___緑谷出久の最大限で、最小限に出来ること。
”また
醜い紫色に染まった指ごと強く握りしめて。
「先生……！
まだ……動けます！！！」
「こいつ……！」
緑谷は、涙混じりの瞳で相澤を見上げ、そう告げる。
力の調整がまだ出来ない。行動不能になるわけにもいかない。
ならば、ボールを押し出す最後の力……
指先のみに”個性”を発揮させた。
咄嗟に思い浮かんだ案とはいえ………。
「かっこいいじゃないか。ねぇ、爆豪君？」
「………！！！」
周りが緑谷に対する講評を語る中、心音は隣であんぐりと大きな口を開けている爆豪へ話し掛ける。
「爆豪君。君はなんでそんなにも___焦ってるんだろうね？」
「っ、るせぇ……！！！」
心音の声に途切れ途切れで反応をする爆豪。
その中には確かに、焦りがあった。
何だあれ……！！”個性”の発現はもれなく四歳までだ！ありえねぇ……！
けど、実際……！！！
困惑に満ちた脳内に、緑谷の言葉が蘇る。
”「勝ち取った」んだって……！！”
「どーいうことだこら、ワケを言えデクてめぇ！！！！」
「うわぁぁ！！！！」
爆豪が個性を発動し、物凄い勢いで緑谷に突っ込んで行く。
「____
君のような人間の殆どがふんぞり返って大抵を下に見るような性格じゃないか。
君から見て緑谷君は、下の存在では無いのかな？」
「………んだっ、これ……てめぇ、何した！！」
心音が爆豪に止まるように話す。
すると、爆豪の身体はぴたり。と、止まり、うんともすんとも言わなくなった。
相澤が後ろで捕縛武器を構えていたのが心音の視界に入る。
さっきから出番奪ってばっかだなぁ、と呑気に思った。
「僕が何した、って。
常識では有り得ないような現象が起こっているのなら、それは間違いなく”超常”。つまり、僕の”個性”だよ。」
とりあえず、次の人の出番があるんだから。
相澤先生、超怖い目してるし。ね？
心音の言葉で、この騒動は終焉を告げた。
「(ついこの間まで、道端の石っころだったろーが……。
道端の！！石っころだったろーが！！！)」
爆豪の不満は____絶えない。
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ロロロ(プロフ) - 赤字さん» ありがとうございます！ (2018年4月28日 21時) (
レス) id: fc1c559d12 (このIDを非表示/違反報告)
赤字 - 面白いです♪ (2018年4月28日 20時) (レス) id: b278d1cf65 (このIDを非表示/違反報告)
ロロロ(プロフ) - ゆうさん» ありがとうございます！修正しました！ (2018年4月28日 18時) (レス) id: fc1c559d12 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - ２２ページの爆豪が爆轟になってるんですが…更新、待ってます！ (2018年4月28日 18時) (レス) id: 269a2a006a (このIDを非表示/違反報告)
ロロロ(プロフ) - 涼花凛娘さん» コメントありがとうございます！物間くんの……親戚かもですね((体育祭編まで時間がかかりそうですが気長にお待ち下さると嬉しいです……！！頑張ります！！ (2018年4月28日 12時) (レス) id: fc1c559d12 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ロロロ | 作成日時：2018年4月18日 15時
