【探偵たちの鎮魂歌】目覚めたら金髪碧眼ロリになっていました。【名探偵コナン】

協力者 ページ21

｢俺が出されたヒントには、“YOU CRY”ってのがあるんや。“お前は泣く”ってな。｣

馬車道のヒントはもうない。推理するには、材料が足りなすぎる。
コナンの｢これだけで何を解けばいいっていうんだ？｣という呟きに答えたのが平次くんだった。


『私たちと、違うヒントだったの？』
｢そういうこっちゃ。｣
｢“YOU CRY”…。アルファベットで、Ｙ-Ｏ-Ｕ Ｃ-Ｒ-Ｙ…。！Ｙ-Ｏ-Ｕって…。｣
｢ああ。横浜郊外にある、Yokohama Ocean University(ヨコハマ オーシャン ユニバーシティ)や。｣
『じゃあ、CRYの方は？』
｢俺もそれが分からへんのや。｣
｢…行ってみるっきゃねえな。そのＹ-Ｏ-Ｕに。｣


私と平次が頷くのを確認したコナンは、先陣を切って歩き出す。
ふと、誰かに見られているような気がしてあたりを確認する。


｢A？どうした？｣
｢はよせんと置いてくぞー｣

『…うん。今行くよ。(…気のせい、だよね。)』





しばらくして目的地、横浜東洋大学に着いた私たち。

『んー…CRY、CRY…。』
｢授業の名前か略称か…。｣
｢部活は？｣
｢せやな。｣
｢他に考えられるのは……。｣

サークルの予定やら授業の予定やらが貼ってある掲示板を見ながらなにかCRYに繋がるものは無いかさがす。

わあ、地味に目立ってるなあ、私たち。
コナンと平次くんは気づいてないみたいだけど。


｢横浜犯罪研究会。｣
｢あ？｣
｢Crime Research of Yokohama(クライム リサーチ オブ ヨコハマ)。僕はこのクラブが限りなく正解に近いと考えますけど？ ｣
｢…なんや自分？｣

突然聞こえた見知らぬ声と知らない人の姿に、平次くんが眉を寄せる。…私は結構前に事件関連で会ったことがあるんだけどね。


｢僕は白馬探。君と同じ立場の人間ですよ。…色々な意味でね。｣
｢同じ立場やと？｣
｢警視総監の息子で、高校生探偵やってるんだよね？｣
｢小学生探偵の君には負けるけどね。｣


そう言ってパチン、とウインクをする白馬くん。
……顔が良いから、絵になるなあ。


｢なるほど、親父が京都府警本部長の俺と同じっちゅうわけか。｣
『……それだけじゃ、ないよね？その腕時計、私たちと同じミラクルランドのIDなんじゃないの？』
｢ほんなら、お前もか？｣
｢ああ。僕の大切な人もミラクルランドにいてね。まあ無駄話も歩きながら。時間の浪費はそれこそCRY。…泣く羽目になるからね。｣
｢……せやな。｣


うまいことを言う白馬くんを苦笑いで かわす2人。
…白馬くん、面白いな。

不法侵入→←言い争い

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す