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「大丈夫?」

『うん、大丈夫』



2人きりで何度目かの帰路に着く。

これがいつ終わるのかも分からない。



「あ、いたいた!うらたさん!Aちゃーん!」



後ろから声がして2人で振り返れば、今日まふの家に行くと言って部活を休んだ天月の姿。

その手に持っているのは。一輪の。



「これ、まふくんが2人にって」

『黒い薔薇……?』

「え……」



はっと息が詰まる。

あの日、全てが始まって、全てが終わったあの土曜日のことが鮮明に思い出される。



「恨みと憎しみ……」

『え?』

「黒い薔薇の、花言葉……」



そっと天月から花を受け取った。

嗚呼、本当。残酷なまでに美しい。



「うらたさん」

「……ん?」

「恨みと憎しみの他にもう1つ、知ってる?花言葉」

「知らない……」



いつも太陽のようにキラキラ笑う彼が、少し感傷的に、悲しそうにふわっと笑う。



「永遠の愛」

「……は?」

『え?』

「まふくん、おかしかったけど、単純に弱ってるだけだったような気がする」

「待って、どういうこと?」



俺ら2人に永遠の愛を象徴するものをわざわざ送った?あの独占欲の塊であるまふが?

訳が分からず親指と人差し指で持ったその花を見つめる。



「Aちゃんが欲しくてたまらないけど、うらたさんのものになったAちゃんじゃ嫌」

『……』

「好きでいる資格なんてないのに、好きになっちゃうみたい」

「……」

「好きだから嫌い、嫌いだから好き、みたいな。あんなにボロボロなのにまだ戦おうとしててね」

『……』

「それで言うの、Aちゃんが、A先輩が幸せならそれでいいよって」



黒い薔薇は、とても彩やかだった。

黒は無彩色だけど、思わず彩やかだと言いたくなってしまうほどに綺麗だったのだ。






『……』

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ゆゆ(プロフ) - わかなんさん» うわー!本当ですか!!嬉しいです!! (5月7日 23時) (レス) id: 689f20101f (このIDを非表示/違反報告)
わかなん - ヤバイ!!今までみたヤンデレ小説の中で、一番面白かった!! とてもいい作品なので星も付けました!本当にこの素晴らしい小説を読んで良かったです……!また、見たいです>∀< (5月7日 22時) (レス) id: 7becdfabf5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - 千々さん» ほんとですか!嬉しいです……!!俗に言う依存、ってやつですね。離れたいと願っても脳裏にこびりついて消えてくれない存在とか素敵…… (4月10日 21時) (レス) id: 689f20101f (このIDを非表示/違反報告)
千々(プロフ) - 本当に泣きたくなりました。頭ではわかっていても、どうしても捨てられない価値観や感情があるんだなぁって思いました。ここまで感動したのはこの作品が初めてです。 (4月10日 21時) (レス) id: a6aff5c4e4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - To-ka(aruto)さん» いやん嬉しいです( ; _ ; )ありがとうございます!夢小説ってこういう展開あんまりないよなあ……とか考えながら作るの楽しかったです! (4月10日 19時) (レス) id: 689f20101f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆゆ | 作者ホームページ:NO  
作成日時:2020年3月5日 3時

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