【まふまふ】白くて黒い【そらる】

Coffee 7 ページ7

そらるさんは、優しい。


お前はまだ子どもだからーとか馬鹿にしてくるけど、大人の余裕というかなんというか。


お前のしたいようにすればいいよって支えてくれる。




「おじゃましまーす！」


『ああ、うん、もうはい。どうぞ』




落ち着いた彼氏様とは正反対の彼を家に招き入れる。


途端にそらるさんへの後ろめたさというか、罪悪感で胸が圧迫された。


本当に何してるんだ。私は。




「ねえね、この前来た時も思ったんだけど一人暮らし？」


『うん』


「1人なのにすごい綺麗」


『たまにそらるさん来るから片付けてるだけ』


「え、そらるさんと家で2人なんのにえっちなことしないの？そらるさんってAちゃんのこと本当に好き？」


『……』




会話するだけで疲れるから面倒臭くてスマホを手にソファに座る。


彼も犬みたいについてきて私の隣に座っては抱きついてきた。




『気持ち悪い』


「気にしないでいいよ」


『気になるからやめて』




しっしっと離れさせてスマホを起動すれば、ロック画面に表示される一件の通知。


文章を何度も何度も読んで、心臓が、一瞬だけ止まった。


視界から入った情報を脳みそに何度も送って、何とかその状況を理解しようとするも、上手く整理できない。




「……？Aちゃん？」


『ねえ、これ……』


「そらるさん？会おうって……ああなんだ、結構前じゃん、大学戻る？」


『ちがう、多分、これ家に……』




ぴんぽーん




私が言葉を紡ぐよりも先に、爽快な音をしたインターホンが響き渡った。


一気に青ざめた顔をした私を見てまふくんも状況を判断したのか、表情が真剣になる。



黙りこんだ私たち2人の間に、ぶーっとスマホの通知音。





そらる：今どこ？家ついたけど

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