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「長く生きてて記憶力とか無くなった?俺あの時一生分抱いたでしょうが。顔だけ変えても無駄だよ?体のどこかしこも、同じ形してんじゃん」

俺は自分の第六感を心の中で盛大に褒め称えつつ、堰を切ったようにAを詰った。

『…そちらは記憶力ハンパないですね』

「忘れてるわけないでしょ!俺には、つい先月のことなのに」



『…私には、何百年も前のことです』



俺を見上げる目に、さっと彼女が過ごした年月が走り去って、そのしわがれた声に、俺は今の今まで感じてた彼女への怒りはスンっと消えて、

「ああ、そうなの」

て頷いて。



自分でも、おかしいくらいに嬉しくなった。

そんな何月、経ったって言うのに。




「それでも、来たんだね」





そう言って感情のままに微笑んだら、Aは俺を不思議なものを見る目で見つめた後、不意に大粒の涙をポロポロこぼした。



「ジンさん、私、来ちゃった」



てこないだ空浮いてふんぞり返ってた人とは思えないくらい、情けない声で言うから、思わず笑って

「遅いよ。俺を待たせるなんて、何様なの君」

て唇突き出して不満を言ったら、Aは泣きながらだけどようやく全部、受け止めた顔をして



『あなたに会いに来た、

ただの女の子です』




て言って、ハの字になった眉もそのままに、少し強気に、でもすごく恥ずかしそうに微笑んだ。

それ見て俺はようやく、今さっきまでのささくれてた気持ちなんかが、全部溶けた。

「よし。それじゃあ覚悟して」

身長差あるからやりにくいので、よいしょってその背中を抱いて持ち上げて、顔の高さを合わせる。

『覚悟?』

なんのこと、て顔してるから、俺はニヤリと笑って見せた。

「まだまだ全然、し足りないって覚えてないの?」





「これから、時間無制限だから」





ずっと触れたかったその唇にキスしたら、なんだかやっと、日常を取り戻せた気がしたよ。










JM「ヒョン…俺、部屋帰りますね…」




ヤァ、ジミナ!

キスに夢中で、存在、完璧わすれてた。

ごめん。









おわり。

↓↓↓本編↓↓↓

ソクジンと魔法のランプ【JN】

ヒョンがマンネで、マンネがヒョンで→←◇



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作者名:フネ55 | 作成日時:2023年1月28日 22時

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