ボナペティ！【ALL】 (ページ38)

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レストランの人にお願いして、ちょっと軽めのお酒出してもらって気持ちをクールダウンしようとしたけど、1時間半とかなってくるともうダメで、落ち着き無く足をガタガタゆすりながら、ただひたすらアリンヌナとAの連絡待ってる状況。

家に戻って入れ違いになるのも嫌だし、ほんとに何かあったなら俺のスマホに連絡来るはずだって思って、ただじっと通知のこないスマホを睨んでる。

そしたら、画面がパッと光って、着信音が鳴り響いた。

瞬間的に誰かも見ずにスライドして、

「遅いよ！何！どこいるの！！」

って思わず叫んだら、

S「グク、違う。俺」

セジンヒョンだった。

「…ヒョン？」

セジンヒョンは、俺たちの担当外れてからこんな風に電話してくることは、めったに無くて。

俺から何か相談の電話することはあるけど、今のこの状況で、ヒョンの電話は、なんか。

腹の底に、何か冷たいものが差し込まれた感じがした。

S「お前、今どこ？」

「…ホテルの、レストランにいます」

S「Aさん、一緒？」

妙なこと聞く。

いやだ。

「来るの、待ってます」

S「俺が行くまでそこ動くな。どこにも。ちょっとじっとしてろ」

それどういう意味？って聞きたいのに、言葉が無かった。

とっさに、俺の中の常識の部分が、「事故？」って囁いた。

そうだ、確かに。

その可能性をずっと疑ってたけど、俺が知りようがなくて、外部のセジンヒョンが知り得るような状況下って、事故以外になくない？

「あの、俺ちょっと部屋行きます。人が来ると思いますけど、部屋に通してください。食事は後で食べるんで、すみません」

レストランの人に伝えて、取ってあったスイートルームに足をむけた。

テレビが見たい。

見ちゃいけない気がするけど、もし俺の予想が間違ってるなら、否定して欲しい。

セジンヒョンは動くなって言ったけど、同じホテル内だから、大丈夫のはず。