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「..お前、やっぱりアイツに気あったんだな。」
「まァな、..葵のこと好きでいちゃ悪いか、?」
そういう坂田に「いや、」と返す。すると坂田は一瞬俺に鋭い視線を向け、
「嘘だろ、それ。...顔にかいてんぞ、」
「..お前、嫌なんだろ。葵が他の男に好かれんのは、...だから変わってほしくないなんてアイツに言ったんだ。変わったら野郎の目がつくもんな、お前だけが知ってた姿、他の男も気づくしな。」
なんだコイツ...俺を見透かしている、そんな気がして坂田が言う言葉に否定できない。いや、図星だから何も言えない
「...お前、なんでアイツが変わりたいと思ったか分かるか?もちろんアイツ自身なりたい自分があったからってのもあるが..ただ単にお前に『可愛い』って言ってほしかっただけでもあんだよ、」
「だからそこんとこちゃんと分かってくんねェか、...アイツの努力が無駄になるようなことしないで__」
「ンな努力、必要ねーよ。..変な虫、つくだけだろ、お前みたいな野郎とかよ」
俺は先程からアイツを知り尽くしてるかのように話す坂田に苛立ちを感じ、坂田の言葉を遮りそう言う
「アイツが『可愛い』ってのは長年いればとっくにそんなこと知ってんだよ、...だから変わる必要なんてねェだろ。そんなのは俺だけ知ってれば充分だ、」
他の野郎には知ってほしくない、とられたくない、..そんか感情が俺の中で渦巻く。どうやら俺は独占欲が人一倍強いらしい
「じゃあお前、俺にアイツとられたくねェって思うだろ?..そう思うなら、お前が今やるべき事は1つだろ。...アイツに会いにいってやれ、」
そういって坂田は俺に近づき軽く背中を押した。
...コイツ、葵のこと好きなんだよな?それなのに、なんで俺の背中を押す。なんでお前が行かねェ、
聞きたいことは色々とあったが、俺は坂田の言う通り葵のもとへ行くことにした
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なゆ(プロフ) - めっちゃ面白い!更新頑張ってください!! (2019年8月26日 12時) (レス) id: af64f6a838 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シオン | 作成日時:2019年8月10日 23時