貴方に好かれて痛かった【不死川実弥】

許してほしい ページ23

side A

実「っ…！！テメェには関係ねぇだろうがァ！！！！」

不死川さんが冨岡さんを思いっきり殴ろうとする。

『ダメッ…っ！！』

私は二人の間に入り、不死川さんの殴りを受けた。
頬に強い衝撃が走る。

『っ……暴力で解決しようとしないでください…っ…』

余りの痛みに、涙を堪えながら言う。
不死川さんはただ呆然と私を見ていた。

冨「…次、Aを傷付けるようなことがあったら、俺は許さない」
実「…A……」

不死川さんが何か言いたげに私に手を伸ばしたが、冨岡さんが私の手を引く方が早かった。

『ちょ、どこに行くんですかっ…！』
冨「俺の屋敷だ。」
『…』

きっとこれは、冨岡さんなりの気遣いなのだろう。
確かに、あのままあそこに残っていれば、精神はボロボロになっていた。

『…ありがとうございます』

冨岡さんに聞こえるか聞こえないかほどの声で呟く。
冨岡さんは心なしか笑った気がした。

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